かつて多くの釣り人でにぎわった神戸港沖の防波堤。しかし、神戸市が条例を徹底したことで、渡船による立ち入りが禁止となり、釣り人の姿は減少。その影響は周辺の釣具店にも及んでいる。
神戸市長田区の釣具店「フィッシングヒカリ湊川店」では、釣具販売だけでは売り上げが厳しい状況となったため、新たに鮮魚の販売を始めた。
これは、釣船業者から釣りすぎた魚を買い取り、店頭に並べる取り組み。一般の流通にはあまり出回らない種類もあるそうで、地域の人々にとっては地元の海を身近に感じられる機会となっている。
一方、釣りの現状について、店長の灰谷純一さんによると、近年はクロマグロを狙う釣りが一部で流行しており、京都沖や兵庫県沖で200キロ級の魚が上がった例も。「体格や体力によって必要な道具も変わる。専門知識を持つスタッフが直接相談を受けられる店の存在は重要だと思う」と、専門店の意義を語る。
この夏はタコが好調だったといい、秋にかけてはアオリイカや太刀魚のシーズンに入るとのこと。また、南方系のイトヒキアジが瀬戸内海で釣れるようになっており、灰谷さんは「温暖化が進んでいるのを実感する」と述べていた。
※ラジオ関西『三上公也の朝は恋人』より




