お笑いコンビ・髭男爵の山田ルイ53世さんが、シンガーソングライターの川嶋あいさんがパーソナリティーを務めるラジオ番組『明日への扉〜いのちのラジオ+〜』(ラジオ関西)に出演。学生時代の挫折を経て、お笑いの世界に飛び込んだ経緯や、SNSがまん延する現代社会に対する率直な思いを語りました。

山田さんは、中学2年生からの6年間で不登校とひきこもりを経験。愛媛の大学に進学するも、心には中学1年生のころに担任からかけられた「このまま行けば東大に行ける」という言葉がずっと引っかかっていました。
「愛媛の大学は素晴らしい学校でしたが、心のどこかで『ほんまやったら東大やったのに』という気持ちを持っていたんです」と振り返ります。
その後、大学を1年で中退し、家族にも知らせずに上京。NSC東京校に入学し、お笑い芸人の道を歩みはじめました。
「芸人というまったく違う土俵にずらすことによって、『もともと俺はお笑い芸人になりたかったんだ』と思い込み、学業で失敗したことを帳消しにしようみたいな気持ちがあったんです」と、当時の心境を語ります。
上京当初はモチベーションが低かったものの、養成所で出会った同期たちはみな強い意志を持ち、輝いて見えたそうです。
「『どうせ、俺みたいなどうしようもなくなった奴ばっかりの集まりやろ』と思っていたら、『天下取ってやるぞ』みたいな感じですごくキラキラしてたんですよ。『人生どうしようもなく行き詰まったやつがなるもんちゃうんかい』と思っていたので、ショックでしたね」(山田さん)
「なんとなくの延長線で現在がある」と、山田さん。「大学も途中で辞めているし、履歴書に書くことがない。『これは就職なんかできへんわ』という思いがあったから……。『お笑いをやめてしまったら、ほんまに死ぬぐらいしかないな』と思って続けていたんです」と心中を明かします。
これまでの人生のなかで「7〜8割はしんどかった」と正直に語りつつ、成功体験としては「中学受験に成功したこと、芸人として売れたこと、子どもが生まれたこと」を挙げました。
一方で、ひきこもりの期間は「無駄な時間だった」と感じているそうです。





