地域貢献やボランティアに関心はあっても、具体的な始め方がわからない――。そんな声に応えて、神戸市に設けられたのが「地域貢献相談窓口」だ。2024年5月の開設から1年以上が経つなか、個人や企業を問わず、年齢や居住地の制限もなく相談できる仕組みが、特技をいかしたい人や世代を超えた交流を求める人の新たな拠点として注目を集めている。
窓口には、市内外を問わず高校生から高齢者まで幅広い世代が訪れる。明確な計画がなくても、担当職員が相談者の意向を踏まえて活動内容を提案し、地域団体やボランティア先を紹介する。子ども食堂の立ち上げや、ヨガやメイクといった特技を地域で役立てたいといった相談も多いという。
担当の寺岡さんは、かつて垂水区塩屋地区のまちづくり推進会で「塩屋見聞録」の制作に携わった。これは1950年代半ばの地図を復刻したもので、制作過程では年配住民が子ども時代を語る懇話会が開かれ、世代を超えた交流が生まれた。「時を重ねたものを大切にすることが、地域を守ることにつながる」との思いが、今の相談業務にも生きているという。
窓口は神戸市役所1号館23階にあり、平日午前8時45分から午後5時30分まで対面相談を受け付けている。電話(078-322-5182)のほか、24時間送信できるウェブフォームからも相談が可能。詳細は神戸市の公式サイトに掲載されている。
寺岡さんは「学生や企業など多様な人が地域活動に加わることで、課題解決への一歩になる。まずは気軽に相談してほしい」と呼びかけている。
※ラジオ関西『サンデー神戸』より







