“水族館沼”の始まりは、生きものではなく… 神戸・アトアで「水族館の ただならぬ 見どころ展」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

“水族館沼”の始まりは、生きものではなく…  神戸・アトアで「水族館の ただならぬ 見どころ展」

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 神戸の水族館「アトア(AQUARIUM × ART átoa)」で、元飼育員の視点から水族館の裏側に迫る企画展「水族館の ただならぬ 見どころ展」が開催されている。かつて海水魚の飼育員だったイラストレーター「なんかの菌」さんと同館とのコラボ企画で、飼育現場の実情を描いた4コマ漫画やさまざまな生きもののイラストなどを楽しく紹介している。11月16日(日)まで。

企画展「水族館の ただならぬ 見どころ展」 展示の様子

 今夏出版された、なんかの菌さんの著作「水族館飼育員のただならぬ裏側案内」(集英社インターナショナル)から、生きものそれぞれの魅力が分かるイラストや、気付かずに素通りしてしまいそうな水族館設備、飼育員の日常を明かしたユーモラスな4コマ漫画などをピックアップし、19点をパネルなどで展示している。

 なんかの菌さんは、アトア館内にある絵やパンフレットも手掛けており、展示では新旧のパンフのイラスト、同館階段の壁面に描かれているものの、ふだん踊り場からは一部しか見えない絵の全体像も公開。また、展示しているヤモリの擬態が巧妙過ぎてお客さんに気付いてもらえない切なさや、懸命に清掃した水槽の変化を誰も指摘してくれないやるせなさなど、飼育員ならではの感情がこもった4コマ漫画も披露している。

「水族館飼育員のただならぬ裏側案内」表紙・裏表紙
「水族館で見られる淡水の生きもの」

 多彩な海の生きものを描いたイラスト橫には、作者のユーモラスかつ愛あふれるコメントを掲示、知らなかった生きものに対しても親近感が湧く構成となっている。さらに、水槽の形を解説したイラストには、「生きものではなく水槽のかたちに注目し始めたら、水族館沼の始まり」という“予言”も。

 なお期間中、館内ショップで「水族館飼育員のただならぬ裏側案内」(税込1650円)を購入すると、なんかの菌さん描き下ろしのアトアコラボデザイン缶バッジがプレゼントされる。

なんかの菌さん描き下ろしのアトアコラボデザイン缶バッジ

 同館の中山寛美館長は、「なんかの菌さんの作品は、生きもののココを見て欲しいという想いが伝わるイラストです。作品をみて“地味”と言われがちな生きものや、奮闘する飼育員の生態(笑)などにも注目してもらえると嬉しいです」と話している。

 観覧無料(別途、アトアへの入館料は必要)。問い合わせはアトア078-771-9393。

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