兵庫県高校駅伝競走大会(男子第80回、女子第42回)は3日、丹波篠山市で行われ、男子は西脇工が優勝しました。
県内の7つの地区大会を勝ち上がった40校が参加した、男子の大会。当日午前9時ごろから雨が激しく降り、天候が心配されましたが、スタート直前には雨もあがり、晴れ間も見えた中で午前10時10分にスタートしました。

レースでは、1区から西脇工の新妻遼己選手(3年)が飛び出すと、10kmを28分22秒で走り切り、区間新記録を獲得。3区の8.1075kmでも遼己選手の弟・新妻昂己選手(3年)が24分32秒と区間新記録をたたき出し、この時点で2位と3分以上の差をつけます。
その後も4区、5区、7区で区間賞の走りを見せた西脇工は、2時間3分25秒の大会新記録で、2年連続30回目の優勝を果たし、都大路への切符を手にしました。
ゴールテープを切った西脇工のアンカー・七條拓也選手(3年)は、「1区から各選手が最高のランでタスキを運んでくれた。自分もこの流れを絶対切らさずに1位で走ってゴールしようと思った。しっかり1位でゴールできてうれしい」と笑顔。
練習のときからチーム全体の雰囲気がよく、選手の中で大会新記録達成への機運も高かったよう。「エースの新妻遼己が絶対に流れを作ってくれると思ったので、それを信じていたし、ほかの選手も新妻頼りではなく、『やるぞ!』という思いで走った。(大会新記録を)しっかり達成できてよかった」と力強く語りました。

ラジオ関西の実況中継でインタビューに応じた西脇工の永井宏明監督は、「率直に言えばホッとしたのが感想」と、県大会制覇に安どの様子。「選手たちには『おめでとう』ということを、7名だけではなく(部員)52名全員に伝えたい」と、部員を労った指揮官は、全国大会に向けて「子どもたちは大きな夢を持って、当然この県大会に挑んでいるが(全国大会でも)挑戦する気持ちを持って攻めに徹していけるようなレースができるよう、練習や生活をしていきたい」と意気込みを述べました。
西脇工の前監督で、同日、実況中継の解説を担当した足立幸永氏は、「全国でも名が通る新妻遼己が力通りの走りで流れをつくった。それを、他の選手が上手に“心のタスキリレー”を淡々とやった成果が、いいタイムにつながった。普段の練習から『にっこり笑って元気よく、感謝』が西脇工のモットー。素晴らしい走りだった」と、永井監督や選手たちを称えていました。
なお、レースでは2位に須磨学園、3位に報徳、4位に市西宮、5位に神港学園、6位に東播磨が入り、上位6校が11月16日に奈良県宇陀市で行われる近畿大会への出場権を獲得しました。





