少子化やいじめ・不登校など「教育をめぐる課題」が複雑化する現代日本。各地で子どもを中心に据えた新たな取り組みがなされる中、兵庫県姫路市では「ひめじ教育万博」なるイベントが初開催されたという情報をキャッチ。一体どういうものなのか、取材しました。

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同イベントは教員・保護者・地域の人々・学生たちが“本音で語り合う”ことを目的とし、参加者は東京・長野・沖縄など全国から集まります。学生といっても、小~大学生・フリースクールの生徒まで幅広く、話す内容は「宿題の意味」「理想の学校」など多岐に渡ります。本音で語る子どもたちの表情は真剣そのものだったとか。

今回話を聞いたのは、イベントの立ち上げ人である姫路市立津田小学校教頭・小川真也さん。小川さんは子どもと地域をつなぐ教育のあり方を長年問い続けてきたそうで、「教育はもはや学校だけでは進めていくことが困難な時代になっている。だからこそ様々な立場の人がつながることが大事」と見解を述べます。

2026年1月には3度目の開催が2日間にかけて予定されているそうで、全国各地の実践が紹介されるとのこと。初日の分科会では20の発表があり、2日目には姫路市教育委員会の久保田智子教育長や大阪府の元民間出身校長・東知佐子さんとのディスカッションも。また、地域企業と連携し工作スペースや相談ブースなども設けられるようです。「行政と現場が語り合う貴重な機会になりそうです」と小川さんは話しました。
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学校・フリースクール・放課後等デイサービス・保護者・学生など、それぞれが話し合う場はあっても全員が集まり対話する機会はまだまだ少ないと言えます。同イベントのように立場という“枠”を越えた新しい価値観との出会いは、未来創造のために意義があることなのかもしれません。
(取材・文=洲崎春花)
※ラジオ関西「ヒメトピ558」2025年12月12日、19日放送分より





