サッカー・J1のヴィッセル神戸の監督を今シーズン限りで退任することを発表していた吉田孝行氏(48)が、来シーズンから同じJ1の清水エスパルスで監督をつとめることになりました。8日、清水が発表しました。
兵庫県川西市出身の吉田監督は、神戸・滝川第二高校を経て、選手としてはFWやMFで活躍。横浜フリューゲルス、横浜F・マリノス、大分トリニータを渡り歩き、2008年から2013年まで在籍した地元クラブのヴィッセルで現役を引退。J1通算356試合53得点、J2通算114試合33得点の実績を持ちます。
引退後、ヴィッセルではアンバサダーやコーチとして経験を積み、2017年8月~2018年9月、2019年4~6月に監督を担い、2020年から2シーズンはV・ファーレン長崎でコーチや監督をつとめました。翌2022年、再びヴィッセルに戻ると、チームの窮地を受けて6月から三たび監督に就任。攻守に強度が高く、FW大迫勇也選手やFW武藤嘉紀選手ら個の特長をいかしたサッカーを推し進めると、2024年はクリムゾンレッドをJ1初連覇、25年はJ1と天皇杯の2冠に導きました。
今シーズンは天皇杯で準優勝、J1では終盤まで優勝争いに絡みながら5位に終わるなど、無冠に終わったヴィッセルでしたが、クラブ愛の強いヴィッセルのレジェンドは、チームを立て直しただけでなく、強豪の一角に押し上げました。ヴィッセルでの監督としての通算戦績(J1)は171試合で采配をふるい、84勝39分け48敗です。
11月30日、ヴィッセルJ1ホーム最終戦後のセレモニーで、今シーズン限りでの退任を自ら発表した吉田監督。新天地の清水で、再出発を図ることになりました。

8日、清水のクラブを通じて、吉田監督はコメントを発表。「エスパルスファミリーの皆様。このたび、来シーズンより清水エスパルスの監督に就任することになりました。反町(康治)GM をはじめ、フロントの皆様が強い想いを持って誘っていただいたことに、心から感謝しています。清水は『サッカー王国』として特別な歴史と文化を持つクラブだと感じています。ファン・サポーターの皆様とともに、もう一度強い時代を取り戻したい。その覚悟とともに、このクラブを必ず強くしなければならないという責任を強く感じています。攻守にアグレッシブで、観ている方に勇気と感動を与えられるサッカーを実現するために全力を尽くします。エスパルスファミリー全員で力を合わせ、強い清水エスパルスを作っていきましょう。どうぞよろしくお願いいたします」と意気込みを述べています。
なお、吉田監督のヴィッセルでの最後の采配は、9日のAFCチャンピオンズリーグエリート、成都蓉城(中国)との一戦になります。会場は神戸市御崎公園球技場、キックオフは午後7時の予定です。





