都市と農村が近い神戸市は、瀬戸内海に面した自然環境をいかし、さまざまな食材の生産が行われています。市は「食都神戸」を掲げ、こうした地域資源を活用しながら、地産地消や食の魅力発信に取り組んでいます。

市内では、北区で山田錦やイチゴ、西区でコマツナやキャベツなどが生産されています。高速道路網が整備されていることから、収穫した食材を短時間で都市部に届けやすく、地産地消を進めやすい環境にあるといいます。
水産業においても、市内の漁港を拠点に、しらすや海苔(ノリ)などが水揚げされています。
「生産者と消費者を継続的につなぐ」をコンセプトに、東遊園地を中心にファーマーズマーケットが開催されています。西区の「ウェルアベニューマルシェ」や、沿岸部で行われる「フィッシュマーケット」でも、地域産の農水産物が販売されています。
また、神戸産農水産物の魅力発信の一環として、「神戸産の黒鯛を使った新たなご当地メニュー開発グランプリ」を開催。253点の応募の中から、「神戸黒鯛入り春巻き」が選ばれました。神戸・南京町の老舗中華料理店が監修し完成したこのメニューは、神戸市内をはじめ、大阪や東京の飲食店でも提供されています。
さらに、まちなかの公園や空き地、建物の屋上などで農に触れる都市型農業「アーバンファーミング」の動きも広がっています。
市民が気軽に農作業を体験できる場として親しまれているほか、地域のコミュニティーづくりにもつながっています。
市の担当者は「神戸には多くのおいしい農畜水産物があります。市民の皆さんに少しでも知っていただきたいという思いで取り組んでいます。神戸産農水産物を身近に感じられるマーケットに、ぜひ足を運んでほしい」と話しています。
※ラジオ関西『サンデー神戸』より






