インド洋に浮かぶ自然豊かな「モーリシャス島」。ここには絶滅動物としてあまりにも有名な鳥、「ドードー」が生息していました。未だ謎多きドードーについて「日本モーリシャス協会」の理事・小池さんに話を聞きました。

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ドードーは17世紀ごろを最後にその姿は目撃されておらず、絶滅したと考えられています。世界にはゾウガメやタスマニアタイガーなど絶滅動物は数多く存在しますが、ドードーは絶滅動物を集めた図鑑の表紙に。英語圏では「死滅した人や物」を意味する「Dead as a dodo」という言い回しがあったり、「dodo=時代遅れ」という単語もあるほど象徴的な存在であると言えます。
絶滅した理由について小池さんによると「人間による乱獲」「人間より持ち込まれた菌やウイルスによる感染症」があるとか。もともとモーリシャス島は無人島でしたが、1638年にオランダ人が植民地として島に立ち入ったことをきっかけに森林伐採なども始まり、がらりと環境が変わってしまったのです。
そうした背景もあり、ドードーは島の環境を守るためのシンボルとされています。その思いは21世紀になった現在も息づいており、2020年に日本のタンカー船・わかしお号がモーリシャス沖で座礁した「わかしお座礁石油流出事故」が起きた際、オイル漏れで環境汚染が懸念されるなか「ドードーのように絶滅してしまう生物をなくそう」という思いのもと懸命な作業がおこなわれたそうです。
環境保全シンボルのほか、土産や絵本のモチーフになるなど、ドードーはモーリシャス島の「観光大使」さながら。最近ではドードーを再生し、モーリシャスに戻すプロジェクトも立ち上がりました。ですが小池さんは次のように話します。「プロジェクトに関しては、賛否があるのではないでしょうか。それよりも、『まず目の前にある環境を大切に守っていこう』という意識を島の人々は大切にしているのかもしれません」。
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現在、島には「モーリシャスチョウゲンボウ」や「モモイロバト」など数々の固有種が生息しています。ドードーのような悲劇を繰り返さないためにも、我々人間は真摯に考え行動する必要があると言えそうです。
(取材・文=つちだ四郎)

【取材協力】日本モーリシャス協会
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