テレビなどの気象情報で雨予報のときに表示される「傘マーク」。じつは日本独自の文化だといいます。詳しい話を江波山気象館(広島県広島市)の脇阪伯史さんに聞きました。

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●傘マークの生みの親は「福沢諭吉」だった?
日本の天気予報のはじまりは1884年(明治17)の年6月1日。そのときの天気予報は「全国一般 風ノ向キハ定リナシ 天気ハ変リ易シ 但シ雨天勝チ」という文章のみで、東京各地の派出所等に掲示されたとか。
天気予報が新聞に掲載されるようになったのが、1888年(明治21)のこと。1893年(明治26)年になると、福澤諭吉が創刊した日刊新聞『時事新報』が、予報文にイラストを添えるように。雨の絵として「傘をさす人」が描かれたことが、現代の「雨予報=傘マーク」になるきっかけだったのではないかと言われているそうです。

●なぜ“傘”なのか?
一説によると、日本における「傘に対する思い入れ」が影響しているといいます。海外では雨が降っていても傘を使わない人をしばしば見かけますが、日本人は違います。体が濡れてしまうのを防ぐという本来の使用目的以外にも、おしゃれの為だったりアートの材料やスポーツの応援グッズにも使われます。このように、我々の日常と傘は“切っても切れない関係”であると推察され、「傘=雨」というイメージになったのではないか……とのこと。
●世界標準ではどんなマークが使われる?
日本以外の国では「雲から水滴」「雲から雨」といったイラストやマークが多用されています。

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雨予報に関する豆知識として、「降水確率100%と言っていても、降らないことがある」と脇阪さん。というのも降水確率は10%刻みで発表されており、0〜4%だと「0%」、95〜100%のときは「100%」と表示されるのだそう。そのため0%でもポツッと降ることがあり、逆に100%とされていても“降らない”可能性はわずかにあるとのことです。

(取材・文=堀田将生)




