「大変うれしい、大変幸せ」 わたせせいぞう氏、幼少期の憧れの漫画家・手塚治虫さんの記念館で企画展

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 神戸市出身のイラストレーター・漫画家、わたせせいぞう氏の作品世界が一堂に会した展覧会「わたせせいぞうの世界展~手塚ワールドとの出会い~」が6日、兵庫県宝塚市の宝塚市立手塚治虫記念館で始まった。前日にはメディア向け内覧会が開かれ、わたせ氏が登場。手塚治虫さんへの思いなどを語った。

わたせせいぞう氏(左)

 わたせ氏は小学生時代、手塚さんの代表作『新宝島』や『鉄腕アトム』に触れ、漫画の世界に魅了されたという。

「あのときの少年が、今のことをどんな思いで見ているか。それを想像すると、大変うれしく、大変幸せ。僕の作品展はカップルや大人を描くイラスト、ストーリーが多いが、そこで手塚ワールドと一緒になれるのが本当にうれしい気持ちになった」

 憧れの漫画家との“コラボ”に、感慨深げな様子だった。

 企画展の入口正面とゾーン1「イントロダクション わたせせいぞう」では、目玉となる企画展用の新規描き下ろし作品「アトムのロマン」が登場。手塚治虫記念館と手塚キャラクターをモチーフにした絵画となっている。

「手塚さんの描く馬が大好き。本当にしなやか。あの馬を描くのは本当に難しい。でも、手塚さんの馬を習って描いた」

 作品にはバラと、わたせ氏の作画の象徴ともいえるカップルが加えられ、ハートフルな絵に仕上がっている。記念館の上に座るアトムとウランを含め、手塚キャラクターは「表(正面)はちゃんと先生の描くものを」とリスペクトを込め、あえて後ろ向きに描いた。制作には約1か月をかけたという。

企画展用の新規描き下ろし作品「アトムのロマン」の制作秘話を明かす、わたせ氏

 展覧会では、ゾーン1でわたせ氏と宝塚・神戸との関わりを紹介。ゾーン2では代表作『ハートカクテル』を特集する。ゾーン3では「マンガ家 わたせせいぞう」として、デビュー期のナンセンス漫画から『私立探偵フィリップ』(文藝春秋漫画賞受賞)、『菜』までを取り上げる。さらにゾーン4「イラストレーター わたせせいぞう」では、『ぴあ』表紙や企業広告、音楽関連ビジュアルなどを展示する。

サインを書きいれる、わたせ氏
漫画作品「新漫画昆虫記」の展示で、当時の思いを語る、わたせ氏。手塚治虫さんは昆虫好きで知られるが、「それで、これ(今回のコラボ)が叶った」

展示風景
展示風景

 記念館側は「どこかで目にしたあの世界に、今回、手塚キャラクターが初めて出会いました。新たに描かれた世界観をどうぞお楽しみください」としている。

 会期は6月7日まで。開館時間は午前9時30分から午後5時(入館は午後4時30分まで)。入館料は大人700円ほか。月曜休館(祝日の場合は開館)。

 関連企画として、向かいの宝塚市立文化芸術センターでは4月8日から19日まで版画展を開催。11日にはわたせ氏のサイン会も予定している。詳細は後日発表される。

※手塚、宝塚の「塚」は、右上に「ヽ(点)」が付く旧字体

宝塚市立手塚治虫記念館のエントランスホール(写真提供:宝塚市立手塚治虫記念館)
宝塚市立手塚治虫記念館(写真提供:宝塚市立手塚治虫記念館)

宝塚市立手塚治虫記念館 HP

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