ロボットが病院の新入社員に 早速“研修”をスタート 背景に「2040年問題」への危機感

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 大阪市の総合病院で、一風変わった新入社員がお披露目された。

 大阪市北区の行岡病院に新たに加わったのは、案内ロボットの「テミちゃん」。1日の入社式では、人間の新入社員とともに辞令交付が行われ、社員証が授与されたほか、スピーチやオリエンテーションにも参加した。

入社式に臨んだ「テミちゃん」
辞令が交付された「テミちゃん」

 ロボットを新入社員として迎えた理由について、行岡病院の副理事長・行岡久美子さんは「単なる機械ではなく、チームの一員として関わってほしい。人と一緒に働く存在として位置づけている」と説明する。

 導入の背景には、高齢者のさらなる増加や医療・介護分野の担い手不足の深刻化といった「2040年問題」への危機感がある。また、医療分野におけるデジタル化の進展、いわゆる医療DXが進むなか、業務の効率化や医療の質の向上を図る取り組みは、同院にとっても急務であり、ロボットやAIなどデジタルの活用は不可避とされている。

行岡病院の入社式より

「テミちゃん」は今後、受付や案内などの定型業務を担当予定。医療スタッフが患者との対話やケアに専念できる環境づくりを進める。

 本格的な業務に臨む前に、「テミちゃん」は院内を移動しながら案内に必要な情報を得るなど、“研修”をスタート。患者からは「かわいい」といった声も上がるなど、早くも好評を得ている。

 指導係を担う担当者は「人と関わりながら運用していくことを前提に、みんなで一緒に育てていければ」とコメントし、行岡さんも「今後は業務を少しずつ覚えながら、患者さんとの接点を増やしていきたい」と期待を寄せていた。

“研修”中の「テミちゃん」

新入社員として迎え入れられた「テミちゃん」(右)と、行岡病院の副理事長・行岡久美子さん(中央)。左は、これまで同院で配膳ロボットとして稼働していた「エイミーちゃん」
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