5月。もう初夏、ともいえる季節ですが、夜空では春の星座たちが輝いています。その中のひとつ、おおぐま座は1年中見ることができますが、春から夏にかけては天高く昇るため、見やすくなります。全天で3番目の広さを持つ星座で、クマの腰からしっぽにかけての、ひしゃく型の星の並びが北斗七星です。6つの2等星と1つの3等星ですが、市街地でも見つけられます。ひしゃくの柄の先から2番目の星は2等星・ミザール。すぐそばには4等星がある二重星で、昔のアラビアでは兵士の視力測定に利用されていたそうです。肉眼でみて二重星だと見分けることができれば、視力検査は合格、といったところでしょうか。
ひしゃくの弓なりになった柄を結んで、そのカーブを南に伸ばしていくと、うしかい座のアルクトゥルス、おとめ座のスピカにたどりつきます。この美しいカーブは「春の大曲線」とも呼ばれ、春の星座を探す目印となっています。

うしかい座は、ネクタイの形のように星が並ぶ星座で、オレンジ色の1等星・アルクトゥルスが目印になります。その歴史は古く、紀元前8世紀から記録に残っています。西洋では「The Bear Driver(クマを追うもの)」と呼ばれ、その名前の通り、おおぐま座を追うように空に昇ってきます。アルクトゥルスにも「クマの番人」という意味があります。
アルクトゥルスとともによく目立つのが、曲線を伸ばした先にあるスピカ。おとめ座の白い色の1等星で「麦の穂」という意味を持ちます。おとめ座は全天で2番目に大きい星座で、モデルとなったのは農業の女神「デーメーテール」、背中には翼があります。
アルクトゥルスとスピカを曲線ではなく直線で結び、しし座のしっぽの辺りにある2等星・デネボラを結んでできる三角形が、春の大三角です。市街地でも比較的見つけやすいので、春の大曲線とともに春の星座さがしのポイントとなります。
夜空で最も明るいのは、月。見た目も大きいです。5月には満月が2回あります。2日と31日で、31日の満月は地球から最も遠い満月となります。その距離は40万6000キロメートル。2026年で最も近づくのは12月24日でその距離は35万7000キロメートル。視直径(見かけの大きさ)で12%小さくなりますが、その差を実感するのは難しそうです。
満月になる前、20日の月は、金星と木星と接近。3つの明るい星たちの競演が見られそうです。
連休中の6日には、みずがめ座η(エータ)流星群が極大を迎えます。観察のチャンスは6日未明と7日の未明、1時間に5個ほどが予想されていますが、明るい月があるため条件はいいとは言えません。
(参考:国立天文台HP 協力:明石市立天文科学館 井上毅館長)





