大掃除の季節がやってきた。長年着ていない服や履いていない靴の“断捨離”に頭を悩ませている人もいるかもしれない。まとめて捨てている人、他人に譲る人、様々だろうが、近年盛り上がりを見せているのが、いわゆる“フリマアプリ”を使った出品。
しかし、自宅で商品の写真を撮ると、家具や自分の影が映りこんだり、照明が足りなかったり。写真に生活感が出てしまって上手く撮れない……。そんな悩みを解決しようと、フリマアプリ最大手のメルカリ(本社:東京都港区)と、業務用洗濯機器大手で、コインランドリーの運営も行うTOSEI(本社:東京都品川区)がタッグを組んだ。
「フリマアプリとコインランドリー?」と思うかもしれないが、TOSEIの営業本部・須田雅太郎さんは、「メルカリが再興したといえる、日本の“おさがり”の文化では、洗ってから渡す、が基本ですから」と、その深い関係性を分析する。
そもそものきっかけは、須田さん自らが、コインランドリーの畳み台でワンピースを広げ、メルカリ出品用の写真を撮っていた女性を見たことだという。(ここに撮影用のラックやハンガーがあったら便利かな)と思った須田さんは、メルカリのお問い合わせ画面から直談判。メルカリ側もすぐに応じ、コラボレーションが実現した。
「mercari×TOSEI出品画像撮影ブース」が利用できるのは、株式会社ホームドライ(神戸市須磨区)の運営するクリーニング店・コインランドリー11店舗。
兵庫県に9店舗、大阪府に2店舗あるが、そのうちの1つ、ロマンチック街道店(大阪府豊中市)には、規則正しく洗濯機と乾燥機が並ぶ。木目調の壁も相まって極めてスタイリッシュな装いだ。その一角にブースはあった。
ハンガーラックの後方には縦長の長方形のシート。シートの色は、服の色に応じて、写真の生成り(綿製)と紺、茶(ポリエステル製)から自由に選ぶことができる。縦の長さは160センチほどあり、ほとんどの衣類に対応可能。メルカリの出品用画像は正方形のため、シートの端と端をカメラで合わせればきれいに写真が撮れる仕組みだ。紙のメジャーを吊り下げて、一緒に撮影することで、着丈なども簡単に計測ができる。
また、ホームドライの特長と言えるのが「スニーカークリーニング」。税別500円から、スニーカーの汚れやにおいを落としてもらえるサービスだが、この撮影ブースでは、スニーカーのような、比較的小さいものも、クリーニング後に撮影できるようになっている。帽子やバッグにも応用可。下の写真を見てほしい。普通の机の上で撮ったスニーカーと、撮影ブースで撮ったスニーカー。どちらが綺麗に見えるだろうか。
メルカリの実施した「衣替えに関する実態調査」によると、秋冬の衣替えで服を捨てることによる機会損失「アパレル隠れ資産」は、男性が約33,000円。女性は55,000円にも上る。全国の総額は、推計でなんと2兆5千億円にもなるという。
加えて、日本人のコインランドリーの利用率は、10パーセントに留まる(アメリカでは25パーセント)。近年は、女性でも入りやすい、きれいなお店も増えている。なんと、ネイルサロンやカフェが併設されている場合も。この機会に、タンスの中を見直してみて、普段使ってない人も、コインランドリーに足を運んでみてはいかがだろうか。
なお、「mercari×TOSEI出品画像撮影ブース」が利用できるホームドライの店舗は以下の通り。
兵庫県
・イオンモール神戸北店
・リッツJR長田駅店
・六甲店
・摂津本山店
・甲子園口店
・稲美店
・社店
・えるむ店
・Focus星陵台店
大阪府
・ロマンチック街道店
・JR南吹田駅店
ホームドライ 公式ホームページ
https://homedry.jp/