兵庫県の井戸敏三知事は16日、ラジオ関西の番組に生出演し、6月15日時点で新型コロナウイルス感染者が30日間連続でゼロを更新していることを踏まえ、第二波への備えなど今後の医療体制について説明した。
井戸知事は「兵庫県は11年前の新型インフルエンザの経験で、感染症が発生した場合に医療や検査体制、学校、民間事業者など様々な対策を網羅した対処方針を定めており、それに沿って県民のみなさんに情報提供し、理解していただくやり方をしてきてきた」と述べた。
病院については、「県立加古川医療センターを拠点に、神戸市の神戸市立医療センター中央市民病院、尼崎の県立尼崎総合医療センターを特定病院とし、この3つを中心に公立と民間のネットワークをつくっている」とし、「特に重視したのは重症者の病床確保。ベット数は最大515床。うち重症者用は70床確保した。院内感染などが発生したが、医療崩壊は招かないですんだ」と振り返った。
新たな発症者が30日間もゼロを続けていることから、態勢を縮小してベット数200床、うち重症者用40床とし、「1日10人以上の発症者がでる事態になれば、直ちに強化していくシナリオができている」と強調した。
また、広域的な入院調整を行う「感染症コーディネートセンター」を県に設置、一つの保健所管内で患者をさばけない状況が起きた場合には、センターで一手に引き受けて対応する体制を整備する。
医療資機材についても、「実際に不足するケースはほとんどなかったが、在庫が減り補充の見込みがないという不安な状況があった」とし、「各病院には3か月分は在庫を持ってもらい、県も病院の要請に基づいて6か月分を確保する計画を実施に移していく」方針という。
※ラジオ関西「こちら知事室!井戸敏三です」2020年6月16日放送回より