【ヴィッセル神戸 天皇杯準決勝レポート】イニエスタがイレブンを牽引し、クラブ初の決勝進出! タイトル獲得に王手、いざ新国立へ | ラジトピ ラジオ関西トピックス

【ヴィッセル神戸 天皇杯準決勝レポート】イニエスタがイレブンを牽引し、クラブ初の決勝進出! タイトル獲得に王手、いざ新国立へ

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 サッカーの日本一を決める天皇杯JFA第99回全日本サッカー選手権大会は21日、準決勝が行われ、ノエビアスタジアム神戸での一戦では、ヴィッセル神戸が清水エスパルスに3-1で勝利した。神戸は国内主要カップ戦で初の決勝進出を果たし、悲願の初タイトル獲得へ王手をかけた。また、チームの大黒柱でキャプテンを務めるアンドレス・イニエスタが約1か月ぶりの戦線復帰ながら先制ゴールを奪うなど、チームを牽引する活躍を見せ、2万2341人の満場の観衆を大いに沸かせた。

ヴィッセル
天皇杯決勝に初めて進んだヴィッセル神戸(※写真はJ1第34節より)(Photo by T.MAEDA)

 J1リーグ戦が終了してから、約2週間ぶりの実戦となった、神戸と清水。決勝をかけた一発勝負ということもあり、両者とも硬さがみられる立ち上がりだったが、そのなかで均衡を破ったのが、大舞台をよく知るスーパースターの一撃だった。

 13分、こちらも約1か月半ぶりの神戸でのプレーとなったDFトーマス・フェルマーレンのパスから、クリムゾンレッドに攻めのスイッチが入る。左サイドの酒井高徳から大きくサイドチェンジし、右の西大伍へわたると、山口蛍を経て、ボールはイニエスタに。右ペナルティーエリア付近から相手DFの足が一瞬止まったところを見逃さず、左足を強く振り抜くと、ボールは相手GKのニアサイドを鋭く抜き、ゴールネットに吸い込まれた。「あそこであのゴールを決めることができたのは、チームにとって大きかった」(イニエスタ)。

イニエスタ
先制点を決めるなど、獅子奮迅の活躍でチームを牽引した神戸MFアンドレス・イニエスタ(写真:ラジオ関西)

 欲しかった先手を取り、主導権を握った神戸。ただし、「前から少しハメにいくこと、相手のミスを誘うこと」(清水・篠田善之監督)という狙いを持った清水が、神戸の長所を消そうと、果敢にプレスをかけながら反撃。神戸にミスもあって、ドウグラスにたびたび決定機を作られる。

 それでも、GK飯倉大樹の好セーブなどでピンチをしのぐと、33分に追加点が生まれる。左サイドで相手を振り切った酒井が、左足でグラウンダーの好クロス。これをファーサイドで田中順也が右足で押し込んだ。田中の天皇杯4得点目となるゴールでリードを広げた神戸。だが、その5分後には、清水のジュニオール・ドゥトラに強烈な左足ミドルシュートを叩き込まれ、1点差に詰め寄られる。

 2-1で迎えた後半、清水が選手交代も使いながら反撃を続けると、相手のプレスの前に、またもゴール前でミスから相手に決定機を与えることに。ただ、ここでもクリムゾンレッド最後の砦、飯倉が立ちはだかり、得点を許さない。「(ピンチの)2本目(を止めたこと)がすごく、個人的にもチーム的にも大きかった」と飯倉。このビッグプレーが、再びチームに活力を与え、貴重なダメ押し点につながっていく。

 69分、敵陣でイニエスタが前線の古橋亨梧にパス。これを受けた古橋は、左から中央に入り込みながら、相手GKをよく見て右足でボールをゴールに流し込んだ。この3点目が、神戸に勝利を大きく引き寄せた。

 その後も、イニエスタがピッチで躍動し、相手守備陣を翻弄すれば、古橋や途中出場の藤本憲明にもゴールチャンスがやってくるなど、攻勢をさらに強めた神戸。追加点こそならなかったが、その後は清水に好機を与えず、守備でも集中を最後まで持続。コンディション不良のダビド・ビジャがベンチ外、ルーカス・ポドルスキもベンチに温存させたなかでも、3-1で勝ち切ることができた。

 2019年のノエスタでのラストゲームを勝利で飾った神戸。クリムゾンレッドサポーターとともに神戸讃歌を響かせ、元日決勝進出を喜び合った。「このクラブに1つ、歴史的なタイトルを取るための一歩を今日踏めたということについて、クラブ全体としても個人としても喜んでいる。もちろん、選手みんなが高いモチベーションを持っている」と試合後に述べたのは、イニエスタ。「ビジャもその舞台に立って試合を戦えるように願っている。決勝なので、難しい舞台になるのはわかっているが、タイトルを勝ち取るために全力を尽くしたい」と、次の決勝が現役ラストゲームとなるビジャの復帰を願いつつ、クラブ初冠へ気合いを込めた。

 決勝では、同日、V・ファーレン長崎を3-2で下した鹿島アントラーズと対戦することが決定した、神戸。新装された国立競技場での2020年元日決勝の舞台にたどり着いたなか、「もう勝つだけ。内容もそうだが、勝つことだけを考えて戦う」と強く誓ったのは、ディフェンスリーダーの大﨑玲央。クリムゾンレッドはいよいよ、悲願のタイトル獲得へ、最後の準備をスタートさせる。

ノエスタ
天皇杯準決勝が行われたノエビアスタジアム神戸
ノエスタ
天皇杯準決勝の行われたノエビアスタジアム神戸には多くの観衆が詰めかけた
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GOGO!ヴィッセル神戸 | ラジオ関西 | 2019/12/23/月 18:00-18:30

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