いちご、といえば冬から春が旬の果物だが、兵庫県香美町では、夏のいちごが栽培・出荷されている。
スカイバレイスキー場を運営するユースランドが但馬高原の涼しい気候を活かして、夏の時期でも美味しいいちごをつくっている。オフシーズンのスキー場を利用してビニールハウス栽培する同社の「香美苺」は、爽やかな酸味と鮮やかな赤い果肉が特徴。6月上旬から12月上旬にかけて県内の洋菓子店などに出荷している。
夏場に店頭で並ぶいちごは、北海道やアメリカのものが多い。関西で夏いちごを作っているのは香美町だけだ。
そんな「香美苺」を贅沢に使ったジェラートがある。「香美苺ジェラート」は、規格外となった苺や余ってしまった商品を有効活用しようと3年ほど前から生まれた香美町の新たなスイーツだ。白いカップにサンゴのように透き通る赤色のジェラートがぎっしりと詰まっている。このジェラートに含まれるいちごの割合はなんと6割以上。通常このようなジェラートに果物は全体の3割程度しか使われないが、香美苺ジェラートはなんとその2倍だ。たっぷりといちごを使用した濃厚な味わいが自慢。それでいて食感はサクサクとして非常に爽やかで、ついつい食べ過ぎてしまいそうになる不思議なジェラートだ。無着色、無香料なのも大きな特徴だ。
香美町内の道の駅村岡ファームガーデンやたじま高原植物園などで販売されているほか、インターネットからも取り寄せ可能。価格は1つ400円前後。
インターネットでは6個セット2,640円、12個セット5,280円だ。いずれも税込みで送料は別。サイト内のフォームに氏名や住所などの必要事項を記入し、料金を指定の口座に振り込めば順次発送される。
株式会社ユースランド代表取締役の今岡秀毅さんは「夏いちごはアメリカ産が過半数。防腐剤を使用していない国産いちごは北海道産のものがほとんどです。関西では唯一の夏いちごである香美苺を、今後地元の特産品にしていきたい」と今後の展望を語る。
■ 香美町ジェラート 販売ページ
https://skyvalley.jp/gelato