兵庫県は、新型コロナウイルス感染症の「第2波」などに対応するため、組織体制の強化を目指した7月1日付の人事異動を発令した。健康福祉部の中に「感染症等対策室」を新たに設け、のべ122人の職員を配置。感染症対策業務の一元化を図り、医療提供体制や感染拡大防止対策のさらなる充実や新規患者の発生状況に応じたフェーズごとの対応をより機動的に行えるようにする。
感染症等対策室はほかの部での「局」に相当。室長には、県内感染症対応の陣頭指揮を執る山下輝夫氏が就く。同室内の感染症対策課の中には、医療物資調整の担当や、医療相談窓口の担当など、担当ごとに6人の参事を置く。また、がんや難病の対策を担当する「疾病対策課」を健康局から移管する。
26日に会見した井戸敏三知事は「これまで感染症対策本部として対応してきたが、感染拡大が小康状態に入ったとの認識で組織改正を図るものだ。タスクフォースとして、体制の強化を図りたい」と説明。新型コロナウイルス感染症がいわゆる「収束した」状況になるまでは、少なくとも継続しなければならないとの見通しを示した。