シニアは「メタボ」より「フレイル」予防を!兵庫県がクイズで学べる動画を全国初公開 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

シニアは「メタボ」より「フレイル」予防を!兵庫県がクイズで学べる動画を全国初公開

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 皆さんは、「フレイル」という言葉をご存じだろうか? 13日のラジオ関西『時間です!林編集長』(毎週月曜~木曜15:00-17:50)に、兵庫県健康増進課の保健・栄養指導班、諸岡歩さんをスタジオに招き、番組ではこの「フレイル」についてお話を伺った。

「フレイル」の症状と予防について、兵庫県健康増進課の保健・栄養指導班、諸岡歩さんに話を伺った
「フレイル」の症状と予防について、兵庫県健康増進課の保健・栄養指導班、諸岡歩さんに話を伺った

 まず、フレイルとは、「年を重ねることによる、心身の衰え」のことだという。少し難しく言うと、「虚弱」。つまり、病気ではない。「よく聞く『メタボ』はメタボリック“シンドローム”の略なので“症候群”です。しかし、フレイルはそうではない。心身の“状態”のことです」と諸岡さん。例えば、これまではペットボトルのふたを開けられていたのに、開けられなくなった。青信号のうちに渡れていた横断歩道が、渡れなくなった。趣味のサークルに行くのも以前は楽しかったのに、最近行くのが嫌になった、こういった状態が挙げられるという。

「フレイル」を放っておいてもそこまで問題はないだろう、と思ったそこのあなた。「フレイル」による骨折などは、寝たきりになったり、介護が必要になったりする原因の5割ほどを占めているというから恐ろしい。ただ、こうした自分の状態に気づいて、対策をすれば、衰えの状態を改善することはできるそう。

 では、どう対策すればよいのか。諸岡さんによると、「フレイル予防には3つの柱があります。1つ目は栄養。しっかり食べて、栄養を摂るためには、しっかり食べられる口の状態を作っておくことが大切。2つ目は運動。身体をしっかりと動かしましょう。最後が実は重要で、社会参加。研究データによると、外に出て、だれかと触れ合う機会が週1回未満の人は、病気になったりするリスクが高くなります」とのことだ。特に、「『食が細くなったから……』、『年もとったし……』ではなく、1日3食しっかり食べることが大事。その際は、自分の好きなものばかり食べたりしないように気を付けて。筋肉を作るたんぱく質を多く含む、肉や魚、卵や豆腐を積極的に採ることで、栄養のバランスをとってください」と、諸岡さんは力を込める。

 兵庫県では、「フレイル予防」をクイズで学ぶことができる動画を、全国で初めて作成・公開。リーフレットなども作成しているので、皆さんにもこれらをぜひご覧いただきたい。スタジオでは実際にその動画からクイズを出題し、「フレイル予防」について理解を深めた。

 さらに、パーソナリティーを務める林真一郎アナウンサーからは、アナウンサーとして、口周りを鍛える「滑舌」についてレクチャーが。「早口言葉だが、早くやる必要は全くない」と林アナ。「ゆっくりやって、舌や口を体操するのがいい。唾液も出ますよ」ということなので、こちらも参考になるだろう。

 最後に、諸岡さんは、「年のせい、とあきらめていた体や心の衰えは、予防できます。
やりたいこと、好きなことを続けていくために、今できることから始めましょう」と
リスナーに呼びかけた。なお、兵庫県の公開している動画やリーフレットは、県のホームページ(https://web.pref.hyogo.lg.jp/kf17/hw13_000000113.html)から確認できる。(春名)

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