「君の言葉はダイヤモンド!」 子どもたちの作文力を育む原稿用紙に注目 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「君の言葉はダイヤモンド!」 子どもたちの作文力を育む原稿用紙に注目

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 ラジオ関西『時間です!林編集長』でお届けしている夏限定のショートコーナー「わーい!夏休み!」。この夏のおすすめ、お役立ち情報を、番組内で毎回3分間、津田明日香、春名優輝の両アナウンサーが交代でお届けしている。8月20日のテーマは、夏休みの宿題で子どもたちも苦手にする「読書感想文」。その難題を解決する強い味方、『読書感想文が、よく書ける原稿用紙。』に春名アナウンサーが迫った。

「読書感想文が、よく書ける原稿用紙。」(マナビノミカタ)
「読書感想文が、よく書ける原稿用紙。」(マナビノミカタ)

 お盆も過ぎ、夏休みも終わりが見えてきた今日この頃。「夏休みの宿題」に頭を悩ませている方も多いかもしれない。私は「読書感想文」が苦手で、最後まで残していたが、皆さんはどうだろうか。

 ある調査では、最後まで苦しんだ宿題の1位に、読書感想文がランクイン。作文が嫌いな子どもも6割以上いたそう。そんな皆さんのために。「読書感想文が、よく書ける原稿用紙。」を、宝塚市のデザイナー・本下瑞穂(ほんげ・みずほ)さんが作り、その原稿用紙を使って、各地で子どもたちを対象にセミナーを開いている。先日、大阪梅田で行われたセミナーを取材した。

本下さんのセミナーには夏休み中とあって親子が数多く参加した。(写真:ラジオ関西)
本下さんのセミナーには夏休み中とあって親子が数多く参加した。(写真:ラジオ関西)

 子どもたちはそれぞれの課題図書を持ち寄り、30分ほど本下さんの話に耳を傾けた後、休憩をはさみながらこの原稿用紙に向かう。

 まず、この原稿用紙について説明すると、アメリカの作文教育を参考に、本下さんがデザインしたもの。それによると、長方形と直角三角形でデザインされた「あたますっきりメモ」に、つぎの4つの事柄について、メモを取ることから始まる。まず、①本の説明、②心に残ったこと、③自分の体験、④これからしたいこと、と順に書き進んでいく。やみくもに書きだすのではなく、こうしてメモを書き、それをもとに、全体の分量に応じて肉付けをしていくことで、例えば、「あらすじだけが先行してしまう」といったことも防げる仕組みだ。

読書感想文の書き方をセミナーではわかりやすく説明(写真:ラジオ関西)
読書感想文の書き方をセミナーではわかりやすく説明(写真:ラジオ関西)

 考えを視覚化し、「あたまをすっきり」させることで、だれもが説得力のある文章を書くことができる。大切なのは、「5W1H」。社会人となり、業務で文章を書くことも多い私も、日々の仕事にさっそく取り入れている。保護者の方もきっと「目からウロコ」なこと間違いない。

 書き終えた子どもたちに話を聞いた。「メモを書いてから読書感想文を書く方が、効率がいいことが分かった。作文教室を習っているので、飾られるような作文を書けたらいいな」、「もともと作文は好きだけど、もっと好きになれた。学校でもよく作文を書くので、もっとうまく書けるようになりたい」と作文への意欲がさらに高まったようだ。

 保護者からも、「苦労はしていたが、親の力も借りず、自分で書いていてほめてあげたい。きょう教えてもらったことを頭において、落ち着いて書けるようになってくれたら。親が教えるよりも、誰かに教えてもらった方が、子どもも私も感情的にならずにいいと思いました」と好評だ。

「言葉を磨いて、みんなの人生にとって素敵な文章を書いてほしい」と本下さん(写真:ラジオ関西)
「言葉を磨いて、みんなの人生にとって素敵な文章を書いてほしい」と本下さん(写真:ラジオ関西)

「もともとは文章を書くのは得意ではなかった」という本下さんにも話を聞くと、「情報社会、文字で人がつながることができる大切な時代に、その一番基礎の部分でつまずき、自分は文章力がないと思い込み、文字を書くのが嫌いになるのはおかしい。子どもたちの伝える力を一緒に磨いてあげたい」と力強く語っていた。

 常々、子どもたちに「君の言葉はダイヤモンド」と語りかけるという、本下さん。この原稿用紙を通じて、「(言葉を)磨いて磨いて、みんなの人生にとって素敵な文章を書いていってほしい」と思いを託していた。

「読書感想文が、よく書ける原稿用紙。」は、書店やインターネット通販で買うことができる。書き方の解説、前述の「あたますっきりメモ」、下書き用紙、清書用紙が付いて価格は810円(税込)。詳しくは、「読書感想文が、よく書ける原稿用紙。」または「マナビノミカタ」で検索。(春名)

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