NEXCO西日本(=西日本高速道路)の男性社員が2015年、過労が原因で自殺したとされる問題で、長時間労働を放置した上司ら8人が不起訴処分となったのを不服として遺族が10月31日までに検察審査会に申し立てを行った。
男性は2014年の10月からNEXCO西日本の第二神明道路事務所で勤務していたが、多いときで1か月あたり169時間にもなっていた時間外労働が原因でうつ病となり、約半年後の2015年2月、34歳のときに社員寮で自殺した。本件はすでに労働災害と認定されている。
神戸地検は昨年11月に不起訴とした際、長時間労働と自殺との因果関係の立証が難しく、上司らは長時間労働や自殺の可能性を認識できなかったのが理由としていたが、男性社員の母親は「過労でうつ病などを発症して自殺に至るのは、いまや社会通念だ」と主張している。
これを受けNEXCO西日本は「検察審査会の調査には真摯に対応する」とコメントしている。(ラジオ関西ニュース)