7日に行われたサッカー・明治安田生命J1リーグ戦の今季最終節(第34節)で、ヴィッセル神戸は、これが現役最後のJ1となったダビド・ビジャのゴール、そして、ルーカス・ポドルスキの来日初ハットトリックの活躍で、ジュビロ磐田に4-1と快勝した。今季初のリーグ戦3連勝を達成した神戸は、14勝5分け15敗、勝点を47として、8位でのシーズンフィニッシュとなった。
11月13日に現役引退を発表したビジャのJ1ラストゲームということもあり、是が非でも勝利して有終の美を飾りたかった神戸。この一戦では、アンドレス・イニエスタやトーマス・フェルマーレンが前節の鹿島アントラーズ戦に続き欠場となったが、ビジャとポドルスキが古橋亨梧とともに前線に並べば、西大伍、飯倉大樹、ダンクレー、セルジ・サンペールも先発のピッチに立った。
2万5243人の大観衆で埋め尽くされたノエビアスタジアム神戸。選手入場時には、ゴール裏にビジャが描かれたビッグフラッグが掲げられ、バックスタンドにはビジャの番号である「7」のコレオグラフィが映し出されるなど、ビジャJ1ラストマッチにふさわしい、特別な雰囲気のなかで試合が行われた。来季のユニフォームデザインがお披露目となった一戦で、神戸がビジャ、ポドルスキ、古橋、山口蛍を軸に、磐田に圧をかけ、攻勢を仕掛けていく。
試合が動いたのは、前半の36分。試合前に、前節で達成したJ1通算200試合出場達成の表彰を受けた山口蛍が敵陣深く、相手GKからDFへのパスに猛プレスをかけてボールを奪う。すると、そこに詰めていたポドルスキが、得意の左足を振り抜き、ゴール左スミに決めた。3月17日以来の第4節清水エスパルス戦以来、実に約8か月半ぶりに、ホーム・ノエビアスタジアム神戸でポドルスキのゴールテーマ曲が響きわたった。
しかし、1-0で折り返した後半の序盤は、磐田の反撃を受けると、51分、磐田MFアダイウトンに豪快なミドルシュートを叩き込まれてしまう。
その後も、相手のサイド攻撃に苦しめられたなか、トルステン・フィンク監督が交代カードを切る。DFジョアン・オマリに代えて、アタッカーの小川慶治朗を投入。「フォーメーションを4-2-3-1に変えて、慌てているからしっかりプレスにいって、ディフェンスもするし、攻撃にいくところはいつもと変わらずにやるようにということで指示をもらった」という港町のスプリントキングがピッチに立ったことで、そこから神戸は勢いを取り戻すことになる。
そして、その5分後に、好機がやってくる。磐田陣内で古橋が果敢にプレスをかけボールを奪い、ショートカウンター。左から折り返したところに、ビジャとポドルスキが詰める。そこで、シュートに行こうとしたポドルスキが磐田DFに倒され、PKを獲得する。