【連載】兵庫五国 お城と桜の旅(2)姫路城

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 桜の季節が駆け足でやってきた。ソメイヨシノの開花を待つ名城を兵庫五国から1つずつ取り上げて花の見どころ・城の味わいを、連載としてお伝えする。2回目は姫路城だ。

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 日本を代表する城、姫路城。1931(昭和6)年に国宝に指定され、1993(平成5)年には世界文化遺産に登録されました。奈良の法隆寺地域の仏教建造物とともに日本での登録第1号となりました。

姫路城
姫路城 ※写真は過去のもの(写真提供:姫路市)

 姫路城というと「美しい」の一言につきます。その姿とひとめ見ようと国内をはじめ海外からも多くの人が訪れます。美しさにさらに色を添えるのが桜です。日本の桜の名所100選にも選ばれていて、春になるとお城とその周辺のおよそ1700本のソメイヨシノなどが咲き誇ります。白いお城とピンクの桜の競演はどこからみてもため息が漏れそうです。その中でもおすすめの絶景ポイントについて、地元の人に聞きました。

 まずは姫路城管理事務所の方。おすすめは、「護国神社の裏手、城見台公園と動物園の間あたり」。お堀越しに桜とお城を望めます(……「うちの管理区域ではないのですが」と笑いながら教えてくれました)。

 次に、兵庫県立歴史博物館の学芸員は、「三の丸広場、大天守の前のほか、姫山公園もきれいですよ」とのこと。「シロトピア記念公園にも桜並木があり、比較的人は少ないですよ」と話してくれました。

姫路城 ※写真は過去のもの(写真提供:姫路市)
姫路城 ※写真は過去のもの(写真提供:姫路市)

 そして、お堀からも桜を楽しむことができます。しかも「和船」で。姫路城では城主が船遊びをしたという記録があり、城主の気分が味わえます。ただ船を浮かべるというだけではなく、和船を作る技術や後継者の育成も図ろうと始まったプロジェクトで、16人乗りの2艘の船が、春と秋の期間限定でお堀をめぐります。今年春の運航は3月20日の『春分の日』からと決まりました。5月10日までは毎日、そのあと6月末までは週末に運航する予定です。その中での桜のおすすめスポットは……動物園の東側。お堀を曲がったところに広がる桜とお城の姿は、だれもが感嘆の声を上げるといいます。

姫路藩和船文化協議会
姫路城と桜を和船で楽しむ ※写真は過去のもの

 今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の影響で、夜桜会や三の丸広場のライトアップが中止、また姫路城の天守と西の丸・百間廊下の公開も今月26日まで休止(3月17日現在)となっていますが、美しい「お城と桜」は誰の目も楽しませてくれるはずです。

姫路城
桜ごしの姫路城 ※写真は過去のもの(写真提供:姫路市)

 姫路城について改めて少しおさらいしておきましょう。最初に築城されたのは、鎌倉時代の末期と言われています。「白鷺城」と呼ばれるようになったのは1600年。播磨国主となった池田輝政による大改修以降のことです。平成の大修理は記憶に新しいところですが、のべおよそ8年を費やした昭和の大修理では、天守が解体されました。その際に多くの銘文が発見され、天守を作る過程がわかったのです。

 姫路城は標高46メートルの姫山に本丸と二の丸、その西の鷺山に西の丸が配置されています。姫路は播磨平野の中心で、東を市川、西を夢前川、北に広峰山などの連山を背負い、山陽道をはじめ、姫路から分かれる因幡街道、津山街道、但馬道などを抑える交通の要衝でした。今もその役割は続いています。

 白いお城と桜の競演は、この時期にしか楽しめません。今年もいつもと同じような美しい姿を見せてくれるでしょう。

姫路城
姫路城 ※写真は過去のもの(写真提供:姫路市)

 姫路城へのアクセスは、姫路駅北口から神姫バス「大手門前」下車徒歩5分、もしくは、JR「姫路」・山陽電車「山陽姫路」駅から徒歩20分。問い合わせは姫路城管理事務所、電話079-285-1146まで。なお、3月26日まで天守と西の丸・百間廊下は公開休止となっています。

 また、和船乗船体験の料金は、大人1200円、小人(3歳から小学生)600円。問い合わせは、姫路藩和船文化協議会事務局、電話079-280-3371まで。

姫路藩和船文化協議会
姫路城と桜を和船で楽しむ ※写真は過去のもの

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