今月4月6日が何の日だったかご存知だろうか? 実は、「塩むすびの日」。数字の「4」と「6」を「塩(4)むすび(6)」と語呂に合わせて、また、和食文化の象徴の1つである“塩むすび”と通じて、塩そのものの味を改めて、味わってもらうきっかけにしてほしいという思いからこの日に制定されたそうだ。
この記念日を制定したのが、兵庫県赤穂市にある製塩化学品メーカーの赤穂化成株式会社。今回、赤穂化成株式会社「赤穂の天塩」ツイッター担当の天塩(@ako_amashio)氏に、“赤穂”と“塩”について聞いた。
赤穂で塩造りがスタートしたのは、江戸幕府が始まった1600年代前半頃。昔から赤穂では千種川を挟んで塩田が東浜と西浜に分かれており、東浜塩田で、赤穂化成株式会社の前身となる赤穂東浜塩田が1612年に誕生した。
それまで、塩田は農業と塩作りを兼業で行っている所が多かったなか、赤穂東浜塩田が、日本で初めて塩を専業で行いはじめた。そこから、全国各地に製塩技術が各地に伝わっていくことになり、現在では、塩の会社は日本に約180社あると言われている。
そんな数多くの会社が参入することとなっていった、塩業界だが、塩にも、種類があり、大きく分けて2種類。“海塩”と“岩塩”である。海に囲まれたここ日本では、海塩が主流。海塩の特徴というのが、塩の主成分である塩化ナトリウムだけでなく、海水中に含まれる「にがり」と呼ばれる成分をいかした塩が日本の伝統的な塩である。
しかし、この日本の伝統的な塩の味が失われた時代もあり、昭和46年頃から、“イオン交換膜製塩法”という海水からナトリウムだけを取り出し、純度の高い塩を簡単に作り出す方法が実用化された。そこで、赤穂化成では、「にがり」を含んだ古き良き塩田の塩を復活させようと「赤穂の天塩」を誕生させた。
にがり成分が含まれている塩は、まろやかな味わいとのこと。
そんな赤穂化成株式会社は、塩だけでなく様々な事業を手掛けており、例えば、製塩技術をベースに豆腐用のにがりや汗をかいた時にお馴染みの塩分補給用の飲料や塩あめ、海水から摂れるミネラルを活かした工業系の薬品など様々だ。
また、赤穂市の学校給食ではお馴染みのメニュー”鶏肉のレモン漬け”の味をそのまま再現した『赤穂市立学校給食センター監修 鶏肉のレモン漬けのたれ』も販売している。今後の展開としては、「全国の学校給食を調べて次の商品を作りたい」と意気込んだ。
赤穂化成株式会社
ホームページ https://www.amashio.co.jp/
Twitter https://twitter.com/ako_amashio