竹下佳江氏「葛藤の日々を過ごしていた」 V1姫路、4年の指揮を終えて | ラジトピ ラジオ関西トピックス

竹下佳江氏「葛藤の日々を過ごしていた」 V1姫路、4年の指揮を終えて

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 女子バレーボールのトップカテゴリー、Vリーグ1部(V1)のヴィクトリーナ姫路応援番組『いいな117ヴィクトリーナ』(ラジオ関西)。かつてヴィクトリーナでプレーし、現在はフロントスタッフの一員でもある菅原未来がパーソナリティーを務め、ヴィクトリーナ姫路の情報を届けている。4月13日放送回では、ホームのウインク体育館(姫路市立中央体育館)が2020年4月から「ヴィクトリーナ・ウインク体育館」に名称が変更されたニュースを紹介。また、後半では竹下佳江前監督のインタビューも放送された。

「ヴィクトリーナ・ウインク体育館」の名称については、姫路ケーブルテレビ株式会社(WINK)が保有しているウインク体育館のネーミングライツの権利の一部を借りたものとのこと。ネーミングライツでスポーツチーム名が入るというのは非常に珍しいことで、「話し合いには2年を要した」と語るのは、橋本明代表取締役球団社長。それでも、「昨シーズンのV1リーグ昇格をかけたプレーオフをWINKが放映していただいた縁で、話が大きくすすんだ」という。クラブがさら地元に根付く大きな一歩を進めたことにより、選手たちのさらなる奮起も大いに期待される。

 また、今は、新型コロナウイルスの影響で、家の中にいる時間が多くなり、どうしても健康維持が難しい状況。そこで番組では、選手がどうやって健康維持を実践しているか、選手たちに話を聞いた。

 堀込奈央選手は睡眠を改めて重要視。「『夜の10時から翌朝7時30分まで寝る』と時間を決めている」という。そして、「規則正しい生活を意識している」のは貞包里穂選手。「自由な時間が長すぎるとルーズになってしまうので、早く寝て早く起きること。起きたらストレッチや(新型コロナウイルス感染の防止)対策をしたうえで、朝の散歩などをしている」ことで体調維持に努めているそう。そのうえで、この事態が終息した時に備えていると語る。そのほかにも、ヴィクトリーナでは「今、わたしたちにできること」と題し、家の中でできるストレッチや運動の動画を配信している。

 番組の後半では、2019-20シーズン限りで監督を退任した竹下佳江取締役球団副社長が電話で出演。「テンさん」の愛称で今も親しまれる竹下副社長は、監督時代を振り返ったなかで、「2016年の前から、最初、話があった際、指導としてのキャリアがないということでお断りしていたが、眞鍋オーナーやたくさんの姫路の方々の熱い想いとバレー界の恩返しという言葉が響き、自分ができる(範囲の)なかでやろうということになった」とエピソードも披露。「引退して、子どもを出産して、指導者としてのキャリアがなかった。選手に近い立場で何ができるのかを考えたとき、自分ができることは選手に寄り添うことだなと思った。必死になってやるしかないという思いだった」と当時の心境も吐露した。

ヴィクトリーナ姫路の選手たちと竹下佳江監督(右)(写真提供:姫路ヴィクトリーナ)
ヴィクトリーナ姫路の選手たちと竹下佳江前監督(右)※写真は2019-20シーズンより(写真提供:姫路ヴィクトリーナ)

 監督時代、「とにかく1日1日、1年1年が必死だった」と竹下副社長。そのなかで「シーズン最後に、来シーズン契約を結べない選手たちに対して話をしないといけないというのは、とてもつらかった」という。「また、コートに立つチャンスのない選手たちにはつらい思いをさせた。ただ、監督としてはフラットな気持ちでいないといけないという思いが強かったので、葛藤の日々を過ごしていた」と、選手の思いがわかるからこそ、現場のリーダーとしての複雑な思いを明かした。

 そして、最近のインタビューで「(V1・V2)入替戦の前に、初めて私がコートに立ちたいと思った」と思いを語ったことについて、その真相も、番組のなかでコメントした、竹下副社長。それでも、入替戦では「貞包ら選手たちのたくましい姿を見て、私が(コートに)立つ必要はなかったなという思いだった」と、V1というトップカテゴリーで切磋琢磨してきたチームの成長を実感していた。

竹下佳江・姫路ヴィクトリーナ取締役球団副社長(写真提供:姫路ヴィクトリーナ)
竹下佳江・姫路ヴィクトリーナ取締役球団副社長(写真提供:姫路ヴィクトリーナ)

 なお、4月20日の放送回でも、竹下副社長へのインタビューの模様がオンエアされる予定だ。

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