テレワークオーケストラでつながろう!弦楽オーケストラ「スーパーストリングスコーベ」が特別動画配信

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 神戸開港150年にあわせて創設された弦楽オーケストラ「スーパーストリングスコーベ」が、新型コロナウィルスの世界的感染拡大の危機に「今、何かできないか」と、世界中の仲間たちをテレワークでつないで演奏するといった試みを行った。その様子は公式ユーチューブチャンネルで2020年4月9日から世界に向けて発信されている。

「スーパーストリングスコーベ」
「スーパーストリングスコーベ」

 世界的指揮者の佐渡裕氏が指揮・指導する「スーパーキッズオーケストラ」のOB・OGの中でも、選りすぐりのメンバーによるスペシャルアンサンブルチームとして、神戸港開港150年にあたる2017(平成29)年の1月に誕生した、「スーパーストリングスコーベ」。活躍中のアーティストたちは日本全国のみならずヨーロッパを中心に活動拠点にしている。

 このオーケストラを主催するHKMエンタープライズ株式会社(神戸市中央区)の渡辺真二代表によると、「今は海外の都市封鎖によって大変な日々を送っているメンバーもいる。しかしながら、この世界中にいる仲間たちは音楽や心でつながっている。『つらい状況を乗り越え、輝く未来へつなげよう』という思いをもって、神戸から世界へ、演奏曲“World in Union”を届けている」とのこと。動画のエンディングでは、神戸港のクルーズ船「神戸シーバス ファンタジー号」や、神戸の夜景が光り輝く空撮での映像も収められている。

スーパーストリングスコーベ

 今回配信されている演奏曲“World in Union”は、2019年秋、日本で大いに盛り上がったラグビーワールドカップの公式テーマ曲。同年末の神戸新聞松方ホールで開催された「スーパーストリングスコーベ 第3回定期公演」でも演奏されている。

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◆ラグビー元日本代表・平尾氏の言葉に感銘受けた渡辺代表、動画配信への思い語る

「ラグビーでは精神のベースとなるラグビー憲章、五つの言葉『品位・規律・結束・情熱・尊重』がある。今、全世界でウイルスと闘っているのは、一人ひとりの意識。自分の命を守るだけでなく、大切な人の命を尊重する為の品位ある行動、規律ある行動をとり、情熱を持って闘う。今はまさにその時である。“One for all , All for one”」

「スーパーストリングスコーベ」を主催し、女子ラグビーチーム「神戸ファストジャイロ」創設にも尽力した早駒運輸の渡辺代表は、演奏曲“World in Union”を配信した思いを語る。有名な格言“One for all , All for one”について、ラグビー元日本代表の故・平尾誠二氏の言葉に感銘を受け、この解釈をまさに「『ひとりはみんなの為に、みんなはひとつの思いの為に』ではなかろうか」とコメント。指揮者を持たないオーケストラ「スーパーストリングスコーベ」での各演奏家の意識やスタッフの思いが、ラグビー精神を伝えるうえで言われる『自己犠牲ではなく貢献』に重なるという。

渡辺真二代表
渡辺真二代表(写真提供:早駒運輸)

「人生はつらいときや、悲しいときばかりではない。仲間とともに、耐え忍んだ先に未来がある。私はそう信じている。25年前、1995(平成7)年1月17日、阪神・淡路大震災を経験した自分たちだからこそ、伝えることのできる大切なメッセージではないかと思う」(渡辺代表)。

 神戸の地で誕生し、神戸港をマザーポートとする、「スーパーストリングスコーベ」。弦楽器の音色と、上空120メートルからドローンで撮影した暗闇に輝く神戸港の映像は、これからの希望の光を表しているかのよう。「震災を経験し、傷つきながらも立ち上がり、復興に向けて歩み続けている我々が、この神戸港から音楽とスポーツの力とともに輝く未来への思いを人々へ届けたい」。改めて渡辺代表は、「スーパーストリングスコーベ」特別動画配信に託す願いを述べていた。


スーパーストリングスコーベ
http://www.hkme.jp/