4月23日は何の日? 実は「こども読書の日」。これは公益社団法人読書推進運動協議会が提唱したもので、この日から2週間、5月12日までを、こども読書週間とされている。ちなみに4月23日はシェイクスピアとセルバンテス(ドンキホーテの著者)の命日。
文部科学省のホームページによると、2017年にベネッセが行った調査で、学校のある日に本を読む時間は、小学1年生が15分、2年生16.2分、最も長い小学校6年生で23.4分。また、読まない0分と答えたのは 小学1年生で16.1パーセント、2年生で19.2パーセント。学年が上がるにつれてその割合は高くなり、高校3年生になると56.6パーセントに。一方で、多読・長時間読むという人は、どの学年でも一定程度いた。
これは全国調査の数字だが、兵庫県ではどうなのか。時間というデータがなく、単純には比較できないが、兵庫県では本を読む子どもの割合は全国平均より低い。2018(平成30)年度の調査で、小学校で39.7パーセント(全国平均41.1パーセント)、中学校27.1パーセント(全国平均30.9パーセント)、高校では12.4パーセント(全国平均の数字はなし)となっている。
一方で、読書は好きかという問いについて、2017(平成29)年度調査では、好き、どちらかというと好きという回答を合わせると、小学生73.2パーセント、中学生67.4パーセントという結果が出た。
このことから、読書が嫌い、だから読まない、ということではないと考えられる。
兵庫県教育委員会は、今年3月、第4次ひょうご子どもの読書活動推進計画を策定した。今後4年間の取り組みを示したもので、読書を通じて豊かな育むことを目指す。
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、休校の期間が続いている。外出の自粛も言われているため家で過ごす時間も長くなっている。そこでこの機会に本を、と考える人も多いのではないか。
兵庫県内のある書店に尋ねたところ、文学全集や伝記物をまとめ買いする親世代やおじいちゃんおばあちゃん世代の姿が、例年より多いという。また、ネット書店のランキングでも、歴史シリーズなどが上位にきている。学校が休みで時間はあるはずなので、シリーズ物を読んでみてはどうかと書店員は言う。
そこでおすすめの本を聞いてみた(これはあくまで、この書店員のおすすめだが)。
小学校低学年なら「エルマーのぼうけん」シリーズ(ルース・スタイルス・ガネット 作 / 渡辺茂男 訳 / ルース・クリスマン・ガネット 絵 / 福音館書店)。