兵庫県は、公演や展覧会の中止が相次いでいる芸術家の活動の場を増やそうと、会員制交流サイト(SNS)などを活用した取り組みを支援する。動画の配信などに補助金を出すことで、新型コロナウイルスの影響を受ける芸術家の活動支援と、県民へ鑑賞機会の提供を目指す。
この事業では、芸術活動を行う個人や団体が新たに制作・出演した動画を、YouTubeなどの動画共有サイトやSNSなどに掲載し、広く発信する際に必要な経費を支援するもの。
対象となるのは、県内を拠点に活動し、1年以上の芸術文化活動の経歴をもつ個人や団体。音楽・演劇・舞踊などの公演から、美術や生け花などの作品展示まで幅広い分野に補助を出す。補助額は5万円で、約50件を想定。22日から先着順で受け付ける。
また、県内で活動する若手アーティストや、「県民芸術劇場事業」で活躍する登録団体が出演・制作した動画を県芸術文化協会のホームページなどで掲載・配信する際に、出演料などとして1件につき最大25万円を補助する。
県は新型コロナウイルスが収束したあと、県民会館などのホールなどを活用し、無料のロビーコンサートやリサイタルを行う方針。4月の補正予算では、あわせて450万円を計上している。