神戸市は“WITHコロナ”での初めての夏を目前に「熱中症対策」を進めるため、5月27日に久元喜造市長が本部長を務める「熱中症対策本部」を設置した。
外出自粛期間に外の空気に慣れないまま気温が上昇している状況を受け、神戸市は熱中症のリスクが高まっていると警笛を鳴らす。市民の運動不足による体力の低下もあり例年以上の対策が必要だとして、その対策方針を示している。
熱中症のリスクが高まる要因のひとつには、体内の熱の放散が妨げられてしまうことから「マスクの着用」も挙げられた。久元市長は「屋外で周囲の人と十分な距離が取れる場合は、マスクを外すという状況もあり得る」と話す。
また熱中症が重症化すると呼吸障害になり、新型コロナウイルスに感染した症状との判別がつきにくくなることから、医療提供体制に影響を与える可能性も指摘されており、こまめな水分補給など個人での対策も呼び掛けている。
このほか具体的な取り組みとしては、区役所や公共施設にウォーターサーバーを設置することや市内の小中学校にスポットク―ラーを配備が挙げられており、必要経費はおよそ1.4億円となる見込み。これらの経費は6月の補正予算に計上される。