宝塚市の住宅で4日、家族ら4人がボーガン（洋弓銃）で撃たれ3人が殺害された事件で、伯母への殺人未遂の現行犯で逮捕された無職の男（23）について、兵庫県警・宝塚署捜査本部は25日、死亡した母親と弟、祖母への殺人容疑で再逮捕した。
男は今月4日午前5時ごろから10時すぎにかけて宝塚市安倉西の住宅で祖母ら3人に対しボーガンで矢を放ち、それぞれ頭部に命中させて殺害した疑いが持たれており「私がボーガンを使って3人を殺害したのは間違いありません」と容疑を認めているという。今回の再逮捕で、捜査本部は殺傷された4人全員について立件した。
男は6月4日午前5時ごろから10時すぎにかけて宝塚市安倉西の住宅で祖母ら3人に対しボーガン（クロスボウ・洋弓銃）で矢を放ち、それぞれ頭部に命中させて殺害した疑いが持たれている。
捜査関係者によると男は「家族を殺すつもりだった」と供述し「最初に祖母（75）を撃ち、弟（22）、伯母（45）、母親（47）の順に襲った」と説明したという。 撃った矢は5本。このうち伯母以外はいずれも頭に矢が刺さり、 祖母、母親、弟が死亡した。 男は室内の狭い場所で3人をそれぞれ不意打ちする形で撃ったとみられ、 至近距離から順番に襲った疑いがある。ボーガンは2020年1月にインターネットで購入したことがわかっている。
現在入院中の伯母は首に傷を負い、話すことも苦痛な状態だが捜査本部は当時の状況を聴くなど本格的に捜査を進める。複数の知人が男について「ひきこもりがちだった」と証言。男は学費を滞納し、神戸市内の大学を除籍されていたことも逮捕されるまで知らされていなかったことなど、社会生活や家族関係で孤立していた可能性があり、今後、犯行動機の解明のうえでポイントとなる。
