7月4日、待ちに待ったサッカー・J1リーグ戦の再開の日。ヴィッセル神戸の試合が、2月23日のJ1第1節以来、ノエビアスタジアム神戸(ノエスタ)に戻ってきた。その第2節、サンフレッチェ広島戦での『リモートマッチ』の取材レポート、第2回は、試合直前のスタジアムの雰囲気を伝える。
スタジアムに入り、5階の記者席へ。ピッチを観られるところに来ると、すでに両チームがウォーミングアップを実施。そして、スピーカーからは、『リモート応援システム』によるヴィッセル神戸サポーターの応援チャントが流れていた。無音ではなく、この音があるだけでも、なにか臨場感が増す感じがする。
さらに、バックスタントとゴール裏スタンドの一部は、ヴィッセルカラーのクリムゾンレッド、黒、白のパネルが並べられ、バックスタンド中央にはロゴの「V」の字が彩られた。
一方、メインスタンドのヴィッセル側には、事前に募集されていたサポーターや選手のパネルが数多く置かれている。記者席からはそのパネルの表側を見ることはできなかったが、あとから写真や映像で確認すると、そのパネルのなかには、昨シーズンまでクラブに在籍していたダビド・ビジャ氏、ルーカス・ポドルスキ(アンタルヤスポル/トルコ)、そして、今季からヴィッセル神戸スペシャルDJを務めるマーク・パンサーさんの姿もあった。
選手たちが試合への最終準備を行うなか、ヴィッセルの公式戦ではおなじみの曲、The Lightning Seedsの“Three Lions”が流れ出す。” It's coming, Football's coming home”、その歌詞が、まさに今こそ身に染みる、心に響く。スタジアムDJはアナウンスで、Jリーグ再開へ尽力した方々への感謝の言葉とともに、こう続ける。
「ファン、サポーターの皆さんと熱狂のスタジアムでお会いできるように、ぜひ引き続き、手を取り合って頑張ってまいりましょう。今日のリモートマッチはそれぞれの場所からそれぞれのスタイルで、熱い応援をよろしくおねがいします。さあ、まもなく戦いが始まります。気持ちをひとつにして、トモニ闘おう。皆さん、今日もヴィッセル神戸への熱い応援をよろしくお願いします!」。
さらに、選手がピッチからいったん引き上げた開始15分前、これもヴィッセル戦では恒例、「威風堂々」の曲が流れるなかでの、ビジター(アウェイ)サポーターへのメッセージが、いつものようにアナウンスされる。
「ビジターチーム、サンフレッチェ広島のサポーターの皆さま、本日はリモートマッチになりましたが、ぜひまた皆さまが、私たちの街、神戸へ、ここノエビアスタジアム神戸へお越しいただける日が来ることを楽しみにお待ちしています。さあ、まもなくキックオフとなりますが、今日のこの一戦が素晴らしい試合となるよう、みなさま、それぞれの場所から、それぞれのスタイルで、どうか最後まで、両チームを通じて、熱い応援をどうかよろしくおねがいします」。
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