兵庫、大阪、愛知など6つの府県の公安委員会は、六代目山口組と神戸山口組の「特定抗争指定暴力団」への指定を、7日から3か月間延長する。更新は3か月ごとに行われ延長は2回目。7月3日に官報で公示され、期間は10月6日まで。
「2つの山口組」をめぐっては、2019年に神戸市や尼崎市で対立抗争が相次いだため、6府県の公安委が2020年1月に暴力団対策法に基づく「特定抗争指定暴力団」に指定した。これにより活動が大幅に制限され、新型コロナウイルスの感染拡大にともなう自粛も重なり目立った動きはなかったが、5月に入り岡山市で六代目山口組系の幹部による発砲事件が起きたことから、抗争状態が終息していないと判断したという。
なお、岡山や鳥取など中四国4県の公安委員会も7日、官報で指定を公示する見通しで、活動を厳しく制限する「警戒区域」は合わせて10府県16市に広がる。警戒区域は抗争が激化し市民に危険が及ぶ恐れが生じるため指定されるもので、これらの区域で組員がおおむね5人以上で集まることや組事務所の出入り、対立組織の組員への付きまといなどが禁じられ、違反すれば警察当局が身柄を拘束することができる。