◆打者の手ごわさを数値化したOPS
メジャーリーグでプレーする選⼿の「数字」を追いかけるなかで、最初に驚いたのは選⼿を評価する指標の多さです。日本では見たことのない数字が多いこと多いこと。先に述べた打率や防御率といった指標だけではなく、最近では⽇本でも⾒られるようになったOPS(On-base plus slugging/出塁率+⻑打率)やWHIP(Walks plus Hits per Inning Pitched/被安打+与四球)など、メジャーリーグでは2000年前半には確⽴していました。
例えばOPSは強打者を表す指標として利用され、長打力と選球眼がある打者であるかが分かる数字です。なじみのある日本プロ野球を例に昨年のOPSトップを見てみると、セ・リーグが鈴木誠也選手(広島東洋カープ)の1.018、パ・リーグが森友哉選手(埼玉西武ライオンズ)の.959。本塁打王はソト選手(横浜DeNAベイスターズ、OPS=.902)で鈴木選手とは15本塁打数の差がありますが、対戦する投手にとっては鈴木選手の方がより危険で失点につながる可能性が高いことが分かります。打率や本塁打数から感覚的に判断していた打者の能力を、「数字」による裏付けを持って判断することができます。
◆歴代OPSの上位、NPBは王、松井 MLBは…
また、通算記録(4000打数以上)でのOPSを見てみると、1位は元読売ジャイアンツ、世界の本塁打王の王貞治さん(1.080)。往年のスーパースターは数字で見ても偉大な打者だったのです。また、2位は元読売ジャイアンツのゴジラこと松井秀喜さん(.996)。ものすごいスピードでセコムの看板に直撃する弾丸ライナーの本塁打をリアルタイムで見た少年期の私が「しじょうさいきょうのばったーだ……」と直感的に思ったことは、決して間違っていなかったと「数字」が教えてくれます。
※そんな松井さんがメジャーリーグに挑戦した初年度、16本塁打に終わったことに驚愕した話は追々。
メジャーリーグの通算OPSに目を向けてみると、王さんよりも高い通算OPSを誇る打者が3人も存在しており、特にベーブ・ルース(1.164)が1位に君臨していることは「さすが野球の神様!」と感服せざるを得ません。
