withコロナ、伝統芸をWebにも エンタメのあり方模索 神戸モンキーズ劇場18日公演再開

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 新型コロナウイルスの影響で一部休業が続いていた神戸市北区の「神戸モンキーズ劇場」(道の駅「神戸フルーツ・フラワーパーク大沢(おおぞう)」内)が18日から公演を全面再開する。19日までの2日間は特別公演を開き、全面休業中の5月に生まれた雄の赤ちゃん猿「いちのすけ」がお披露目される。

 神戸モンキーズ劇場は4月7日の緊急事態宣言後、毎年賑やかに楽しくショーを届けているはずの桜の時期やゴールデンウィークに長期休業することになった。6月から土日限定で公演を復活したが観客数は伸び悩み、スタッフは自粛期間が明けてからも先が見えず、不安な気持ちで2か月間を過ごしたという。

 そんな中、神戸モンキーズ劇場にとって初めてとなる赤ちゃん猿が誕生した。生後0日目~7日目の写真と動画で作ったショートムービーを公開した(ラジオ関西「ラジトピ」で5月24日に掲載)。

神戸モンキーズ劇場「お猿の赤ちゃんがうまれたよ」(映像提供・神戸モンキーズ劇場)

 現役で活躍するオス猿「くらのすけ」とメスの元芸猿「きなこ」の間に2020年5月1日に生まれたオスの赤ちゃんで、しばらくは名前がなかったが、1997年に誕生した神戸モンキーズ劇場で一番初めに生まれた子猿であること、父・くらのすけのような立派なオス猿になってほしいという願いを込めて、6月に「いちのすけ」と名付けられた。

赤ちゃん猿「いちのすけ」親子水入らず(画像提供・神戸モンキーズ劇場)
赤ちゃん猿「いちのすけ」親子水入らず(画像提供・神戸モンキーズ劇場)

■エンタメのあり方模索、伝統芸をWeb配信

 1000年続く伝統芸能「猿回し」。お猿さんは神様の使いとして『まさる』『魔が猿(去る)』など崇められとても猿起(=縁起)が良いと言われている。スタッフの田松江美子さんは「コロナに負けない!」を合言葉にスタッフ全員が励まし合ったと話すが、同時にエンターテインメントのあり方について、この半年で人とのコミュニケーションや大声で笑うことも制限され新たな生活様式になったが、やはり必要なものは笑い、と思うようになったという。

ショーの様子(神戸市北区「道の駅 神戸フルーツ・フラワーパーク 大沢(おおぞう)」内)(画像提供・神戸モンキーズ劇場)
ショーの様子(神戸市北区「道の駅 神戸フルーツ・フラワーパーク 大沢(おおぞう)」内)(画像提供・神戸モンキーズ劇場)

 こうしたなか新たに発見したのはWeb配信の対応。そもそも「猿まわし」は観客の前で日本伝統芸能の大切さを”目と目を合わせて”伝えてきたが、コロナ感染拡大防止の観点で対面するという伝え方が難しくなり、Webの重要性を感じたという。会員制交流サイト(SNS)での発信など、再開に向けた話題づくりに取り組んだ。

先行して特別公演用のショーの一部も公開した(映像提供・神戸モンキーズ劇場)

 18、19の両日は通常のショーに加え、猿とトレーナーのコンビ3組が休業期間中に習得したという大技「トリプル天空逆立ち」を披露する。いちのすけは舞台には上がらず、終演後の観客の見送りに母・きなこと一緒に登場。

(画像提供・神戸モンキーズ劇場)

 田松さんらスタッフはwithコロナの日常となり『あきらめない気持ちが大切』をテーマに、伝統芸能の素晴しさを今後も広げたいと意気込む。

神戸モンキーズ劇場
神戸モンキーズ劇場 神戸市北区大沢町上大沢 「道の駅神戸フルーツ・フラワーパーク大沢(おおぞう)」内

 中世ヨーロッパのルネッサンス様式の美しい建物や庭園が楽しめる「道の駅 神戸フ ルーツ・フラワーパーク大沢」にある神戸モンキーズ劇場。18・19両日とも午前11時、午後1時、午後2時、午後3時の4回。各20分ステージで、客席は本来、最大600名が入場できるが、当面は1公演につき100席と感染対策に配慮する。観覧料はなく、公演後に観客が自由な額をかごに入れるギャランティーシステムとした。

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