政府は21日、当初の方針を転換して東京を割り引きの対象から外したことに伴うキャンセル料について補償すると表明した。キャンペーンの開始日を22日と告知した7月10日から東京都の除外を公表した17日までの間に旅行を予約した人が対象。赤羽国土交通大臣は17日の記者会見で「国として補償する考えはない」としていたが、すぐに撤回に追い込まれた。
■「安いのは歓迎、でもみんなが行き来すると感染拡がる…矛盾も」(京都・先斗町 20代女性 西宮市・伊丹市在住)
「こういう機会がないと、安く旅行できないです。私は8月に栃木・群馬に行こうと思ってます。もともと35%オフで、 15%オフのクーポンを付けて、実質的には50%の支払い。お得じゃないですか! 新幹線と在来線を使います」
「4連休中、さっそく23日から伊勢志摩へ行きます! 沖縄や奄美大島など南の島も考えましたが、仕事があるので1泊2日で行けるところを選びました。でも確かに感染が今以上に拡がる危険があるのかな、 矛盾してるな、 という心配はあります。感染者を増やすキャンペーンになってしまっては意味がないとは思います」
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「Go Toトラベルキャンペーン」は国内旅行を対象に代金の2分の1相当を補助する事業。うち7割は代金の割引、3割は旅先で買い物・飲食に使える地域共通クーポンを配るというものだ。予算規模は1兆3000億円あまりとされる。
■アクセルとブレーキ、本当に同時に踏めますか?
アクセルとブレーキを同時に踏む、冷房と暖房を同時にかけようとする国の施策に国民の多くは矛盾を感じている。本当にできるのだろうか、本当は無理なのではないのか、問い続けている。社会経済が動くことによって守られる命もある。その一方で感染者数が増え、医療崩壊につながる可能性が高まる。国民は、理屈や理論ではわかっていても「進むも地獄、引き下がるも地獄」という泥船に乗った気分になりはしないか。