運輸安全委は、2008年10月~関空事故直前の18年7月に起きた船舶事故やトラブルの調査報告書を分析。走錨状態に陥り発生した100トン以上の船舶事故は68件あったことがわかっている。
事故をめぐっては第五管区海上保安本部が2019年9月27日、「走錨」の恐れがあったにもかかわらず、適切な対策をせずに空港島の南東約2キロの地点にタンカーを停泊し、連絡橋に衝突させたとしてタンカーの男性船長を業務上過失往来危険容疑で書類送検。大阪地検が2019年12月23日、嫌疑不十分で不起訴とした。
大きく破損した連絡橋は道路と鉄道が不通になり、関空の利用客ら約8000人が孤立。事故から1か月後に車線を規制して通行を再開、新たな橋げた2つの設置工事が行われるなどして、約7か月後の2019年4月8日に完全復旧した。