森林情報を一元管理するアプリで、山の課題解決へ一念発起 兵庫・丹波 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

森林情報を一元管理するアプリで、課題解決へ一念発起 兵庫・丹波

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 ラジオ関西の三上公也アナウンサーが、兵庫・神戸で活躍する企業やお店を訪ねる『こうべしんきん三上公也の企業訪問』(ラジオ関西)。9月8日の放送回では、株式会社マプリィ(本社:兵庫県丹波市春日町多田)の代表取締役を務める山口圭司さんに、同社のアプリ『mapry』についてお話を聞いた。

三上
株式会社マプリィ代表取締役の山口圭司さん(右)と、ラジオ関西の三上公也アナウンサー(※写真撮影時にマスクを外していただきました)

 もともとウェブ系の会社に勤めていた山口さん。10年ほど前に独立し、初めは農業法人で農業向けのサービスを提供しようとしたが、農業に触れることで森林に対する課題を認識。「そういったところを解決していくことで、農業や地域の一次産業の問題も解決につながる」と確信し、農業を始めた丹波市に、昨年、同社を創業した。

 1年目は、木材生産や土砂災害など森林関係の課題解決を目指すアプリケーション『mapry』の開発に注力。今年から営業をスタートし、近畿、中国や四国地方を巡って、一部では導入も果たしている。またコロナ渦が収まれば、関東や東北地方といった東日本への進出も見据えている。

取材
株式会社マプリィ代表取締役の山口圭司さん(左)(※写真撮影時にマスクを外していただきました)

 日本の国土のおよそ70パーセントは森林で、雄大に山々が広がる。アプリでは、その広い山のデータを取るために、衛星や航空、ドローンといった空からのデータを集め、ディープラーニングという技術を使い分類する。そして今度は下からのデータとして、山の一部の木に対して手作業でサンプルを回収。スマホやタブレットで、森のデータについて、林相や木々の情報が簡単に取得できるというのが、『mapry』の特長だ。

「ユーザーが抱えてる課題に関して、データをいかに提供するか」と山口さん。「マクロなデータとミクロなデータを取って、推定も含めて、できるだけ実際に測ったぐらいで提供する」と、このアプリの活用術をコメント。また自治体や民間、山主といった様々なユーザーをつなげて、データを共有できるようなフォーマットにも着手している。

「山のことは、木材生産だけでなく、地域も関係していて、土砂災害(対策)や、山を使ってレクリエーションするとか、水源涵養林で川の氾濫を防ぐとか、そういったところは地域の課題」と話す山口さん。「例えばハザードマップなど活用しやすいような形で、林業の方に限らず、地域の方々に使っていただくツールにしていくと考えています」と今後への展望を述べていた。


『こうべしんきん三上公也の企業訪問』2020年9月8日放送回 音声

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