【インタビュー後編】千松信也さん ジビエと猟師と田舎暮らし | ラジトピ ラジオ関西トピックス

【インタビュー後編】千松信也さん ジビエと猟師と田舎暮らし

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 ドキュメンタリー映画『僕は猟師になった』が元町映画館や第七藝術劇場などで公開中。カメラが密着した京都に住む猟師・千松信也さんに聞く。

◆千松さんが目指す「生き方」

――映画の中でインスタントラーメンを食べていますが「自給自足」ではないんですね。

自力で食べ物を得る暮らしに、僕は喜びを感じているんですけど、ただそれを「自給自足」という言葉で表すと「何でも自分でやらないとけない」になると思っていて。理念や決まり、自分を縛るような言葉だと感じています。僕はインスタントラーメンも好きだし、マヨネーズとかも好きで普通にそういったものはいろいろ使うんですね。崇高な理念があるとか、こういう生き方をしたいというより、無理のない暮らしをしていきたいです。

サブ3

――今の生活を、楽しんでいらっしゃる気がしますね。

映画には出てこないんですが、僕は子どもに狩猟で獲った肉しか食べさせない、と押し付けている気は全然なくて。コンビニでおやつを買ったりもしますし。今、小学生と中学生の子どもたちに「こういう生き方をしろ」と縛る気は全くないです。家でも普通にテレビゲームで遊んだり、公園で友達とサッカーしたりもするし、(将来は)行きたい道を選んでくれたらと思います。

◆現在の「獣害」被害について

――年間85万頭のシカ・イノシシが害獣として殺処分されている今、この映画を観た人は、何を得て、何をすれば良いんでしょうか?

猟師を始めてわずか20年ですけど、シカやイノシシを獲りながら思うのは、日本の山っていうのは人間がさんざん手を入れてきたのに、今は皆が山への興味を失っているということです。人が山をめちゃくちゃにした後、ほったらかしにされた結果、数が増えた動物があふれ出てきたり、人が山に追いやった動物が戻ってきたりする。ここ20年くらいは一気に状況が変わって、山際が人に押される一方になった結果、今の状態にあると。映画にもありますが、いろんな獣害が発生していて、それに対応しきれないのが現状だと知ってほしいです。


プロデューサー:京田光広/伊藤雄介
監督:川原愛子
製作:NHKプラネット近畿

配給:リトルモア/マジックアワー

■映画『僕は猟師になった』公式サイト
https://www.magichour.co.jp/ryoushi/

■映画『僕は猟師になった』公式Twitter
https://twitter.com/ryoushimovie

■映画『僕は猟師になった』公式Instagram
https://www.instagram.com/bokuharyoushininatta/

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