災害に伴う停電時の電力供給や、水素社会の実現に向けた普及啓発活動などで連携しようと、神戸市は13日、市内のトヨタ自動車の販売店11社と包括連携協定を結んだ。販売店が持つ強力なネットワークを活かし、市民の交流の活性化や賑わいづくりも期待される。
神戸市内にはトヨタ自動車の販売店が68店舗あり、「プリウス」や「ミライ」の試乗車など、給電設備を備えた車両を114台保有。停電が起きた場合は、1台につきスマートフォン約4000台の充電や約40時間の照明の確保に相当する1500Wを提供する。また、水素社会の実現に向け、市内学校の教員向けの勉強会に講師を派遣するほか、大学生などと連携し若者へのPRを行う。これらをはじめ、4項目で手を取り合う。
同日、神戸市役所で開かれた締結式に出席した久元喜造神戸市長は「災害はコロナに関係なくやってくる。まだまだ一緒にやれることがあるだろう」と期待を寄せた。神戸トヨペットの西村公秀社長は、「地域に根差す販売店として、困ったときに頼られる、なくてはならない存在として、よい神戸づくりに向けて一緒に歩んでいきたい」と抱負を述べた。