井戸敏三・兵庫県知事は24日、対策本部会議後の会見で、東京や大阪などの新型コロナウイルスの感染が拡大している地域について、県民に不要不急の往来を自粛するよう要請した。井戸知事は、「感染リスクの高い繁華街などは、兵庫にないわけではないが大阪の方が圧倒的に多い」とその意義を強調。「大阪の人が兵庫に来るより、兵庫の人が大阪に行く方が多いことが判断の分かれ目だ」と述べた。
一方で、大阪府は27日から15日間、中央区と北区の全ての「接待や酒類の提供を伴う飲食店」に対し、営業時間を午後9時までに短縮するよう要請するが、兵庫県としては営業自粛・時短営業については慎重な姿勢だ。
■「プレミアム付き商品券」は一旦停止、Go To トラベル「兵庫は対象地域」
県は当初、Go Toイートキャンペーンに関連して、1万2,500円分の食事券を1万円で販売する「プレミアム付き食事券」計80万冊の販売を予定。すでに半数以上の45万札の販売・抽選を終えたが、井戸知事は「これから増やしていくのはいかがなものか」と指摘、新規の申込受付や抽選を当面の間停止する。ただし「すでにプレミアム付き食事券やポイントを持っている人は『4人以下の単位での利用』が徹底されているお店で利用してほしい」とした。
「Go To トラベル」キャンペーンについては、「一定のエリアが第一次感染源になっていない以上、対象地域ではないか。例えば神戸・三宮が大量の感染者を出しているかというと、そうではない」と、国には除外を求めない考えを表明。そのうえで「感染防止対策をとった上で兵庫へ来る人は、われわれは感染防止策を講じて迎える。『来るな』という気はない」と述べた。