【野田監督】手が付けられないほどの速さで勝つ。そういう意味では、ホームコースのバドボーグで思いっきりレースをできなかったのが悔しいですね。第4戦から6戦のバドボーグは天候が荒れていた。雪辱を期したバドボーグでの第10~11戦は前日に突然、キャンセルになってしまいましたが、F4では誰も出したこともない58秒までタイムを詰めていた。本番でそれを証明できなかった。
【Juju】最後はぶつかれない、追いつかせない走りをしようと思っていたので、全部キャンセルは、ショックでした。
――監督としてJujuの1年をどう振り返りますか。
【野田監督】日本にいたころは、Jujuを引っ張りあげて、足りないところは長い目で見守っていこうと思っていたんですが、ヨーロッパに行ってからは、逆にこちらがJujuの足を引っ張らないように気を遣っていた。振り返ってみれば4勝はできた。こちらの判断ミスで逃した勝ちもあった。タイヤのミスでポールポジションを逃した第3戦。それから雨の中のバドボーグの第6戦では、ポールポジションからトップを走っていてオーバーランで勝ちを逃した。初めて経験するウエットでのレースで、Jujuは限界を感じながらトップを走っていた。もしJujuを信用し、自分で判断できていると思えばプッシュの指示は出していなかった。これも自分の判断ミスです。Jujuの足を引っ張って、勝てるレースを落としてしまったと反省しています。Jujuは自分が思っていた以上に、いろいろなことを自分で考えていた。技術的な部分も、精神的な部分でも思った以上に成長したと思います。