11月末から政府が呼びかけている「我慢の3週間」の序盤、東京都内から京阪神に訪れた観光客に「我慢」について聞いた。
◆大学3年・20代女性2人(江東区・町田市在住)
「Go To トラベルキャンペーン」で、2人で京都に1泊、大阪に2泊で3万5000円です。本当なら7万円以上かかるはず。関西へ行くのに、行っていいのかなぁという、行きにくさやためらいがありました。でも実際は、そこまで我慢しなきゃいけないのかなあという思いもあって自粛せず新幹線に飛び乗りました。正直、東京都内は人出も多くて、自粛している人は少ないし、緩んでるなぁと思います。緊急事態宣言が発令された時よりも意識が変わって、「何となく大丈夫」みたいな雰囲気に慣れてしまったんじゃないかと思います。
◆60代前半の夫婦(港区在住)
《夫》東京は、関西よりもマスクをしていない人が目立ちます。特に新宿、渋谷、池袋あたり。むしろ関西の観光地の方が検温や消毒、マスクの着用が行き届いているというか……(神戸・大阪・京都に宿泊)
《妻》一時(いっとき)のことなんだから、皆さん我慢すればいいんですよ。私は春から遠出してません。都内から1歩も他府県に行ってなくて、ようやく12月になって出てきました。夫婦ともども65歳以下ですし。
《夫》諸外国に比べたら、日本の感染率は大幅に低いといわれています。日本にはボディタッチやハグをしないとか、玄関で靴を脱ぐ文化もあるし、うがい・手洗いは習慣付いてるし。経済を回すのも大事だから、完全に人の動きを止めるわけにはいかない。日本の場合、言葉では道徳的に我慢、我慢とは言いますが、我慢や辛抱と言うから、気持ちが行き詰まるんですよ、きっと。行動すべてを強制されてるんじゃなんだから。そこまで辛いことでもないと思います。私は我慢しているつもりはないです。
《妻》まあこんなものじゃないでしょうか?そこだけは夫に共感しますね。でも外出や遠出は今回限りです!
《夫》私はマナーをわきまえて適度に出かけたいです……。
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6日、全国で新たに確認された新型コロナウイルスの感染者は2025人。全国の重症者は前日から1人減って519人。東京都で新たに確認された新型コロナウイルスの感染者は327人(前日5日には578人と過去最多)。大阪府では310人(1日当たりの感染者数が300人を超えるのは6日連続)。兵庫県では医療機関でのクラスターが多く、全体で120人(100人を超えるのは6日連続)。