濱田祐太郎のひょうごユニバーサル通信【“人”を軸にしたユニバーサル社会づくり】 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

濱田祐太郎のひょうごユニバーサル通信【“人”を軸にしたユニバーサル社会づくり】

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 4月から月1回放送されているラジオ関西のプログラム【濱田祐太郎のひょうごユニバーサル通信】。9回目の放送が12月21日(月)に『PUSH!』の番組内で行われた。

番組収録風景。濱田祐太郎さん(右)と林真一郎アナウンサー(左)
番組収録風景。濱田祐太郎さん(右)と林真一郎アナウンサー(左)

 このプログラムでは、2018年の「R-1ぐらんぷり」王者で、「ひょうごユニバーサル大使」でもある“盲目の漫談家”濱田祐太郎さんが、「ユニバーサル社会」の重要性ついて発信している。「ユニバーサル社会」とは年齢・性別・障がいの有無や、言語・文化などの違いに関わりなく、すべての人が地域社会の一員として尊重される社会のこと。

 この日のゲストは、劇作家・演出家で、劇団「青年団」の主宰、平田オリザさん。2019年より劇団の拠点を豊岡市に移し、オリザさん自身も移住。その豊岡に来年開学予定の「芸術文化観光専門職大学」の学長にも就任予定だ。

平田オリザさん
平田オリザさん

 この日のテーマは『“人”を軸にしたユニバーサル社会づくり』。オリザさんは豊岡市と協力して「演劇的手法を使ったコミュニケーション教育」を市内の38の小中高校で行っている。番組放送日の日中にも市内の小学校に赴き、3時間のモデル授業を担当。オリザさんの授業を受けた6年生の子どもたちが、劇を作って演じるまでを3時間の中で行ったそうだ。

 この教育プログラムは教師や親御さんからも好評とのこと。劇を作る際のグループワークなどを通じて、子どもたちの発言力が向上し、能動的に物事を考え、自分と異なる意見にも耳を傾けるようになる。それが他人との“違い”を受け入れ、社会の中でともに考える力となっていく。こうした流れは「ユニバーサル社会づくり」に通じている。

 芸人として日頃から表舞台に立つ濱田さんはNSC(吉本総合芸能学院)在籍中に演技や日本舞踊の授業を受けていたという。本人いわく「まったく役に立っていない(笑)」そうだが、漫才、漫談、コントと様々な方向性がある芸人にとって、演じるという素地があることは武器になるだろう。

 演劇を教育に取り入れるということは日本ではまだ珍しいがオリザさんいわく「諸外国では普通」とのこと。日本では高校の選択授業が「美術・音楽・書道」の場合が多いが、海外では「美術・音楽・演劇」の国が多いという。韓国では映画や演劇を学べる大学が「95」もあり、近年の韓国映画やドラマが世界的に大きなムーブメントとなっていることの要因でもあるそうだ。

 そんな中で来年開校するのが、「芸術文化観光専門職大学」だ。日本の公立大学としては初めてとなる演劇を学べる大学で、学生は1学年80人の少数精鋭。これから日本のアート界を背負っていく人材を育成する。オリザさんは城崎国際アートセンターの芸術監督でもあるが、城崎を中心にした豊岡・但馬は将来的に国際的な観光都市を目指している。そのためのコンテンツとしてアートは欠かせない要素だ。大学の話を聞いていた濱田さんは「将来カンヌの舞台に立つ人が出てくるかもしれない」と期待を寄せていた。


※「濱田祐太郎のひょうごユニバーサル通信」、次回は来年、2021年1月18日(月)『PUSH!』の中でオンエアされる。


『濱田祐太郎のひょうごユニバーサル通信』2020年12月21日放送回

 

PUSH! | ラジオ関西 | 2020/12/21/月 15:00-16:00

放送後1週間聴取可能、エリア内無料 radikoプレミアム会員はエリア外聴取可

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