弟の命を心に刻み、歌で、ラジオで、思いを発信 阪神・淡路大震災から26年 福音歌手の森祐理さん | ラジトピ ラジオ関西トピックス

弟の命を心に刻み、歌で、ラジオで、思いを発信 阪神・淡路大震災から26年 福音歌手の森祐理さん

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 神戸のラジオ局・ラジオ関西で、ラジオパーソナリティーを務める、福音歌手の森祐理さん。実は、1995年の阪神・淡路大震災により、大切な家族の1人である弟が犠牲に。あれから26年、そのときの思いを振り返りつつ、命の大切さを伝えます。

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ラジオ関西パーソナリティー、福音歌手の森祐理さん
ラジオ関西パーソナリティー、福音歌手の森祐理さん

 2014年秋に、ラジオ関西で番組を始めてから、はや、7年目を迎えています。振り返ると、弟の命がつないでくれた出会いのように思います。もうすぐ26年となる1月17日が近づいていますが、改めてその命の意味を感じながら番組に臨みたいと思わされています。

 当時、神戸大学の学生だった弟は、神戸市東灘区にあった下宿の下敷きになって亡くなりました。読売新聞の記者として研修も始まっていて、ジャーナリストになる夢に踏み出そうとしていた矢先でした。

 弟の下宿は2階建てアパートの1階で、完全に倒壊し、2階が地面に乗っている状態でした。窓から入った父が、ガレキの中に埋まっている弟をみつけましたが、到底出すことはできず、近所の方々の助けを借りてなんとか掘り出すことができたのです。出てきたときには、もうすでに冷たくなっていました。

 遺体安置所から大阪の堺市にあった当時の実家に弟の遺体が運び込まれたとき、私の心に穴が開いたような痛みが走りました。「この穴、どうやったら閉じるのだろう……」と思いました。

 でも、その痛みゆえに、「同じ痛みを持つ方々に、少しでも励ましを届けることができれば」と、突き動かされるような思いで神戸の被災地に出て行って、歌うようになったのです。

 各地の避難所や仮設住宅で歌い続けるなかで、その当時のラジオ関西やサンテレビの番組で取材していただくようになりました。

 あれから20年近くが経った頃、阪神・淡路大震災20年の節目を迎えるにあたって、何かできれば……と考えておられた制作担当の方との出会いで、番組が始まったのです。


モリユリ オフィシャルサイト
http://www.moriyuri.com/

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モリユリのこころのメロディ | ラジオ関西 | 2021/01/07/木 21:30-22:00

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