六代目山口組と神戸山口組が、暴力団対策法に基づく「特定抗争指定暴力団」に指定され、7日で1年となった。兵庫、大阪 、愛知 など10府県の公安委員会は5日の官報で指定延長を公示。各地で銃撃事件や報復などが相次ぎ、抗争は終結していないと判断された。
これら「2つの山口組」の組員は「警戒区域」に指定された市町で、おおむね5人以上で集まることや、傘下事務所に立ち入ることが禁じられるなどの制約が課されている。兵庫では神戸、尼崎、姫路、淡路、南あわじの5市など、これまでに10府県18市町に拡大されている。
しかし2020年11月には警戒区域内の尼崎市の路上で神戸山口組系幹部ら2人が銃撃され、六代目山口組系組員2人が殺人未遂罪などで起訴された。尼崎市ではその後、 六代目山口組系組員宅が銃撃された。神戸山口組側による報復とみられる。 これを受け兵庫県警は、「特別暴力団対策隊」(特暴隊)を投入して尼崎市を中心とした地域を巡回するなど警戒態勢を強化した。