岡山県真庭市は、古くから醸造業が盛んで、今も酒造りをはじめとするこだわりの発酵食文化が受け継がれている。今回は、「御前酒蔵元 辻本店」を紹介しよう。
「御前酒蔵元 辻本店」は、1804年創業の蔵元。こだわりの酒造りで親しまれている。
同店では、昨春、フラッグシップ商品「御前酒1859」をリリースした。この『1859』という数字は、この岡山でしかほぼ作られていない幻の酒米「雄町米」の生まれた年。
「雄町米」は、最古の酒米といわれており、品種改良の無い原種の米。稲の長さは160センチメートルと大変長く、栽培が難しいことから、一時は絶滅しかけた幻の酒米だ。人気の酒米、山田錦も、この「雄町米」から派生してできた酒米といわれている。
2019年からすべて「雄町米」での酒造りを目指している、「御前酒蔵元 辻本店」。今期は、9割以上を「雄町米」で酒造りを行っている。そのなかでも、「御前酒1859」は、幻の酒米を存分に味わえるものといえるだろう。
「御前酒蔵元 辻本店」には、かつての貯蔵庫をリノベーションした「日本酒のある暮らし」を発信するアンテナショップ「NISHIKURA」が併設されている。1階がお酒や調味料、酒のさかな、器を販売するショップ、甘酒や発酵スイーツを楽しめるカフェ。2階はお酒と発酵料理を提供するお食事処がある。その他、同店の商品はオンラインショップでも購入できる。
「御前酒蔵元 辻本店」の「御前酒1859」、ぜひ一度はたしなみたいものだ。
◆御前酒蔵元 辻本店(つじほんてん)
電話 0867-44-3155
https://www.gozenshu.co.jp/