宝塚市立中柔道部暴行事件・元顧問に猶予刑「ほかに指導方法あったはず」神戸地裁 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

宝塚市立中柔道部暴行事件・元顧問に猶予刑「ほかに指導方法あったはず」神戸地裁

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 宝塚市立中学校で、部活動中に柔道部部室にあったアイスキャンデーを食べた男子生徒2人に体罰を加え、大けがをさせたとして傷害罪に問われた元教諭で柔道部顧問の男(50・懲戒免職)に対し、神戸地裁は15日、懲役2年・執行猶予3年の有罪判決を言い渡した(求刑・懲役2年)。

神戸地裁
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 起訴状などによると、男は2020年9月25日午後4時半~5時ごろ、学校内の武道場で、男子生徒2人に柔道の技をかけて体を床に打ち付けるなどの暴行を繰り返し、1人(12)には意識を失った後も顔を平手打ちして起こして暴行を続け、約3か月の胸椎圧迫骨折、もう1人(13)にも左足に加療約7日のけがをさせたとされる。

 男は「取り返しのつかないことをした。指導ではなく体罰だった」などと述べて起訴状の内容を認め、被告人質問で「人としての行動がどうかな、と思った時、感情のコントロールが効かなくなる」などと振り返った。

国分史子裁判官「体罰に他ならない」と厳しく指摘〈※代表撮影〉

 判決で神戸地裁は「被害を受けた生徒らは、信頼すべき教師からの暴力を受け心と体に傷を負い、学校生活に支障が出た。ほかに指導方法があったはず」と非難、「アイスキャンデーを食べたことを素直に申告したにもかかわらず、単に許せないという感情で力任せに柔道の技をかけたのは体罰に他ならない」と指摘した。一方で猶予刑とした理由に、懲戒免職となった社会的制裁や、被害弁償を申し出ている点を挙げた。

 男は2011~2013年に前任校でも体罰を理由に計3度の懲戒、訓告処分を受けている。

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