兵庫県淡路島から鳴門海峡を巡る「うずしおクルーズ」に、3月13日、新造船「咸臨丸」がデビューする。レトロな外観の船内は、誰もが快適に過ごせるようユニバーサルデザインを採用。デジタルアトラクションや貸切可能な貴賓室も設けた。
渦潮は、淡路島と徳島県に挟まれた鳴門海峡に生じる。海峡の幅や海底の地形、潮の干満時刻と海峡の両側(播磨灘と紀伊水道)から潮流が押し寄せる時刻とのバランスなど、複数の特性が絶妙に作用して世界でも稀な光景を見せる。潮流は時速約20キロと日本最速、最大時の直径約30メートルは世界最大級。2014年から兵庫県と徳島県の行政と民間が協力し、世界遺産登録実現に向けた運動を展開している。
そんな渦潮を間近で楽しめる「うずしおクルーズ」に、13日、「新・咸臨丸」が登場する。幕末の蒸気船を復元した「咸臨丸」としては二代目で、約12億円かけて新造。外観は初代とほぼ同じまま、数々の新機能を備えた。
《新・咸臨丸の3つの主な新機能》
◆デジタルエンタテインメント空間の設置
船の最下層に様々なデジタルアトラクションを設置。淡路島の名所を360°ドローン映像で投影する床壁連続の大スクリーン「あわじスカイビュー」や、鳴門海峡に生息する魚が泳ぐデジタル水族館などが楽しめる。
◆ユニバーサルデザインの採用
国籍や障がいの有無、年齢などにかかわらず乗船する誰もが快適に過ごせるよう、車いすスペースやバリアフリー室、授乳室、キッズルーム、船内案内の英語表記などが採用された。