空き家や農業の人手不足などの問題を抱える「里山」の人々。一方、里山体験してみたい、興味があるという「街中」の人々。双方の人々のつながりを作れば“Win-Win”の関係が築けるのでは? そんな発想から始まったのが「さとまちガイドラボ」という取り組みだ。
ラジオ番組『週明けクマチャンネル』(ラジオ関西)3月15日の放送では、さとまちガイドラボ事務局の平櫛さんと、兵庫県地域創生局の木元さん、そして、株式会社glaminka(グラミンカ)代表兼クリエイティブディレクターの大野さんがゲストとして出演した。
大野さんは、兵庫県佐用町の地域課題の解決や地域資源の活用を目指すビジネスプランのコンテスト、「さよう星降る町のビジネスプランコンテスト」で、最優秀賞を受賞したクリエイティブディレクター。前職は神戸市で小学校教員をしていたが、友人とともに「笑顔が生まれる場所づくりをしたい」という思いのもと、共同経営で株式会社glaminkaを創業。コンセプトとなったのは、グランピングと古民家。2018年に神河町で1棟をオープンした後、佐用町で廃村となった集落の再生も手掛けたという。
「glaminka SAYO集落」は、1棟貸し切りタイプが計4棟あり、中心には地域交流を目的とした交流棟が存在する。薪ストーブのそばでくつろいだり、川で遊んだり、夜には美しい星空を眺めたりと、里山の魅力をたっぷり楽しめる空間だ。食事はすべて自炊スタイルとなっており、囲炉裏を使って室内バーベキュー(BBQ)も可能。時々、鹿の鳴き声も聞こえてくるようで、街で暮らしていればできないような体験ができるだろう。建物の雰囲気はモダンかつ、どこか懐かしさを感じさせるあたたかな内装。室内にいながら、外の自然を感じられる大きな窓や、広々とした空間が特徴になっている。
「今回の集落再生には、少し変わった点があるんです。それは、文字通り“自分たちの手”で作り上げたということ。工務店に建設依頼して、出来上がりを待つのではなく、30名の仲間とともに集落に住み込み、半年かけて皆でコツコツ作り上げたんです。ほとんどが素人でしたが、京都・神戸・福岡・岡山・東京から大工の方も来てくれて、毎日色んなことを教えてもらいながら、今のglaminkaを作りました」(大野さん)
この取り組みについて、木元さんは「このように、いろんな分野の人が参画することで、様々な形の地域再生ができますので、こういった取り組みをどんどん広げていきたいですね」とコメント。
里山の中で自然に触れ合える「glaminka SAYO集落」を利用したい方は、公式ホームページから予約が可能。神河町にある⼀棟貸切古⺠家宿「glaminka KAMIKAWA」は、宿泊の他、日帰りBBQの予約も受け付けている。
【glaminka 公式HP】
【「さとまちガイドラボ」(ひょうご関係人口案内所)公式サイト】
「さとまちガイドラボ」2021年03月15日放送回 音声