劇作家・演出家の平田オリザさんがパーソナリティーを務めるラジオ番組『平田オリザの舞台は但馬」(ラジオ関西)に、今年でラジオパーソナリティー30周年を迎える谷五郎さんが登場。ラジオの魅力や但馬の思い出を語った。
もともと農協職員だった谷さん。趣味で活動していたブルーグラスバンドでのMC力を買われて、38歳のときにラジオパーソナリティーに転身。今では関西ラジオ界を代表する存在のひとりとなっている。
パーソナリティーデビューから4年目の1995年には阪神・淡路大震災を経験した。「一瞬、『これで仕事がなくなった』と思った」そうだが、直後から11時まで、半壊の社屋から声を届けた。「得意のギャグはいえない……(苦笑)。でも、ものすごくリスナーとのつながりを感じました」(谷さん)。
谷さんはラジオ関西で朝の番組を15年、昼の番組を15年担当している。この30年を、谷さんは次のように振り返る。
「朝の番組のときは、毎日(午前)3時半に起きて準備していました。大変なんだけれど、途中からね、もう頭の中、ラジオでしゃべることしか考えていない。(放送が終わったあとも)『明日なにしゃべったろう』って考えるのが、おもしろうて、おもしろうて(笑)。頭の中にラジオが入っとんかなって思うくらい、それくらいラジオが好きなんやね」
その後も、「ラジオって特別ですよね。伊集院光さんとも親しいんですが、彼もあれだけ有名になってもラジオがやっぱり一番楽しいって言ってる」(平田さん)、「みんな、離さないよね、ラジオは」(谷さん)と、番組ではラジオの魅力を語りあった。
その谷さんがラジオパーソナリティーへ転職するのを後押ししたのが、奥さま。出会いは、なんと城崎だったという。
「僕はサークル合宿に別の女性と行くはずだった。別のサークル合宿で来ていた『イメルダ』(妻の愛称)は、翌週お見合いを控えていたのが延期になったところ。そこで偶然出会って意気投合! 不思議なもんやね」(谷さん)
ちなみにサークルの合宿には両親を連れて行ったこともあるという谷さん。そのエピソードを聞いた平田さんは、「6、7月には初めてのボーナスで両親を城崎に招待する人も多いんです。関西の人にとってはプチぜいたくですよね」と賛同。「温泉街にとってもオフシーズンなのでくつろいでもらえる。(芸術文化観光)専門職大学もできましたから、今後、学会の誘致や豊岡演劇祭と連動したゼミ合宿など、谷さんの思い出のホテルも様々な場面で利用されることが増えてきそうです」と、豊岡の魅力を語っていた。
※『ラジコ』では放送後1週間はタイムフリーでの聴取が可能。番組では、平田オリザさんが、ともにパーソナリティーを務める田名部真理さんと、これまでの自身の話しや演劇界への思い、移住拠点となっている兵庫・豊岡、但馬地域について、トークを進めていく。
『平田オリザの舞台は但馬』
放送日時:毎週木曜日 13:00~13:25
放送局:ラジオ関西(AM 558khz / FM 91.1mhz)
パーソナリティー:平田オリザ、田名部真理
メール:oriza@jocr.jp